社交辞令☆

原作者 魚花ほっけ
登場キャラ数 男:2 女:0 無:0
ジャンル 日常
セリフ数 159
目安時間
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提供元 音楽作品を制作している1次創作グループ
メディア  
登場人物 性別/声 セリフ数 その他
松田 洋次
(まつだ ようじ)
80 社交辞令が嫌いな男。
21才
宮本 新一
(みやもと しんいち)
81 社交辞令を使う男。
21才。

サークル情報

001 ト書き 松田宅
002 宮本新一 「ふぁ~あ、長居しすぎたな。夜が明ける前に帰るか」
003 松田洋次 「おう、また来いよ!」
004 宮本新一 「近々電話するな」
005 松田洋次 「おう、待ってる!」
006 宮本新一 「んじゃ、またな」
007 松田洋次 「おう!あ、次の日曜日、朝9時俺んちに集合な」
008 宮本新一 「おう、行けたら行くな」
009 松田洋次 「・・・ちょっと待てよ」
010 宮本新一 「ん?なに?」
011 松田洋次 「今、『行けたら行く』って言った?」
012 宮本新一 「言ったけど?」
013 松田洋次 「それ、来るの?」
014 宮本新一 「え?行けたら行くよ」
015 松田洋次 「いや、だから、来るの?来ないの?」
016 宮本新一 「行けたら行くし、行けなかったら行かない」
017 松田洋次 「宮本、前から思ってたんだよ俺。『行けたら行く』って言うのは来ないって事だろ?」
018 宮本新一 「何言ってんだよ。行けたら行くよ」
019 松田洋次 「そこは『行く』にならないの?」
020 宮本新一 「どうした、松田。さっきからしつこいぞ」
021 松田洋次 「『行けたら行く』って言うのは、『来ない』って言うのと同じだろ?」
022 宮本新一 「同じではないよ。行く可能性もあるだろ?」
023 松田洋次 「ないね」
024 宮本新一 「・・・なんでお前はそんなに頑ななんだ」
025 松田洋次 「宮本!俺とお前は何だ!?」
026 宮本新一 「なんだよいきなり」
027 松田洋次 「いいから!どういう関係か言ってくれ!」
028 宮本新一 「えっと、友達、だろ」
029 松田洋次 「そうだ!俺達は友達だ!」
030 宮本新一 「なんか改めて言われると照れるんだが・・・」
031 松田洋次 「俺達にビジネス的な関係はないよな?」
032 宮本新一 「そうだな、てか俺ら大学生だろ」
033 松田洋次 「そうだ!じゃあ、何でお前は社交辞令を使う!?」
034 宮本新一 「社交辞令?いつ使ったよ?」
035 松田洋次 「さっき『行けたら行く』って!!」
036 宮本新一 「へ?社交辞令じゃねーよ!行けたら行くよ!」
037 松田洋次 「そう言ってお前が来たことある!?」
038 宮本新一 「えーっと、あるんじゃね?」
039 松田洋次 「無いよ。過去一度もない!」
040 宮本新一 「そんな事は・・・」
041 松田洋次 「荻窪ニャンニャンタウンも、アキバ萌え萌えアイランドも、巣鴨赤パン祭も!!
お前は『行けたら行く』って言ってことごとく来なかった!!
俺はそれら全てに一人で行ったんだぞ!!」
042 宮本新一 「え、そうだったのか」
043 松田洋次 「宮本・・・教えてくれ。お前の『行けたら行く』って言うのは何%の確率で来るんだ!?」
044 宮本新一 「え?うーん、50%位じゃね?」
045 松田洋次 「じゃあ、確率的に日曜日は来るんだな!」
046 宮本新一 「いや、それはちょっと違うだろ」
047 松田洋次 「違くねーよ!もう3回も来なかったんだから、そろそろ来てもいいだろ!」
048 宮本新一 「いや、でも・・・」
049 松田洋次 「なに?じゃあ、逆に聞くけど、来れなくなる理由って何なん?」
050 宮本新一 「そりゃあ、色々あるだろ」
051 松田洋次 「色々ね~、例えば?」
052 宮本新一 「風邪ひいたりとか」
053 松田洋次 「ホレ、マスク付けて帰れ。他には?」
054 宮本新一 「急にバイト入ったりとか」
055 松田洋次 「日曜は大事な用事があるって言って断れるよな。他」
056 宮本新一 「んーっと、身内に不幸が」
057 松田洋次 「俺が神に祈っとく。今週末お前の身内は死なない」
058 宮本新一 「それはさすがに」
059 松田洋次 「他!!」
060 宮本新一 「いや、もうないかな」
061 松田洋次 「じゃあ、日曜!来れるよな!」
062 宮本新一 「うん・・・ま、そうだな。行くよ」
063 松田洋次 「じゃ、日曜楽しみにしてるな!」
064 宮本新一 「おう」
065 松田洋次 「引き留めて悪かったな。またな~」
066 宮本新一 「おう、じゃな~」
067 ト書き 帰る宮本
068 ト書き 日曜日の夜。
松田宅にやってくる宮本
069 ト書き 松田宅
070 宮本新一 「おじゃましま~す」
071 松田洋次 「・・・」
072 宮本新一 「ん?入るぞ~。なんだいるじゃん。返事くらいしろよ」
073 松田洋次 「・・・あのさ、俺に何か言うことない?」
074 宮本新一 「ん?あ!今日の約束、行けなくてごめんな」
075 松田洋次 「まだ事情聞いてないんだけど・・・」
076 宮本新一 「今日の朝、親父から電話があって、お袋が倒れた!!なんて言うから、実家に帰ってた」
077 松田洋次 「・・・」
078 宮本新一 「でさ、帰ってみたら、貧血でクラっとしただけでさ、お袋ピンピンしてんの。
もう勘弁してほしいよな~」
079 松田洋次 「・・・」
080 宮本新一 「・・・えっと、松田?」
081 松田洋次 「あ、なんでもない。そうだよな。お袋さん大事なくて良かったな」
082 宮本新一 「おう、よかったよ。久々に実家帰ったけど、めっちゃ元気そうだったよ」
083 松田洋次 「よかった、な」
084 宮本新一 「おう」
085 松田洋次 「・・・」
086 宮本新一 「・・・」
087 松田宮本 「あのさ」
088 松田洋次 「ど、どうした?」
089 宮本新一 「いや、そっちこそ、どうしたんだよ」
090 松田洋次 「こっちはどうでもいいことだから、お前から言えよ」
091 宮本新一 「いや、俺も別に後でいいから、お前から言えよ」
092 松田洋次 「・・・じゃあ」
093 宮本新一 「おう」
094 松田洋次 「俺、実は・・・お前しか友達いないんだよね・・・」
095 宮本新一 「・・・え?」
096 松田洋次 「あ、いや、その・・・話す奴はいるよ?ゼミの奴らとか、研究室行ったら話すし。
でも、なんかこう、家呼ぶとか、遊び行くとか、そういうの出来るのお前くらいなんだよな・・・」
097 宮本新一 「・・・」
098 松田洋次 「って、うわー、きもちわりーよな。なんだよ、友達お前しかいないとか。
『それで?』って話だよな。だから、もっと仲良くして~とか、ホモかよ!!
って話だよな。わーわー。忘れてくれ!うん、別に俺は大丈夫」
099 宮本新一 「知ってた」
100 松田洋次 「ん?」
101 宮本新一 「松田と親しいの俺しかいないっていうの・・・知ってたよ」
102 松田洋次 「そう、なんだ」
103 宮本新一 「うん」
104 松田洋次 「・・・あ、いや、その・・・そっか、知ってたんだ」
105 宮本新一 「うん」
106 松田洋次 「・・・」
107 宮本新一 「ごめんな。行けなくて」
108 松田洋次 「別にいいよ。実家帰ってたんだろ。そりゃしょうがないよ」
109 宮本新一 「ごめん」
110 松田洋次 「だからいいって、ちゃんとした理由あるなら」
111 宮本新一 「違うんだ!!俺、今日実家帰ってねーんだよ!!」
112 松田洋次 「・・・え?どういうこと?」
113 宮本新一 「俺、お前に嘘ついてた。ごめん」
114 松田洋次 「あ、そうなんだ・・・嘘か、あ!いや、いいよ別に。
あんだけ来い来いって言ってたから、理由なく断りづらくなったんだよな。
俺の責任でもあるわ、うん」
115 宮本新一 「・・・ごめん」
116 松田洋次 「だから、いいって。いい加減しつこいぞ」
117 宮本新一 「ああもう、全部言うわ・・・荻窪ニャンニャンタウンの時も、
アキバ萌え萌えアイランドの時も、全部元々行けなかったんだ!!」
118 松田洋次 「え・・・巣鴨赤パン祭も?」
119 宮本新一 「赤パンもだ」
120 松田洋次 「な、なんでだよ!俺が誘っても行きたくなかったって事かよ!」
121 宮本新一 「ちげーよ!!行きたかったよ!!
行けるもんなら、どこへだって友達のお前と行きたかったよ!!」
122 松田洋次 「じゃあ!」
123 宮本新一 「松田!!」
124 松田洋次 「・・・なんだ」
125 宮本新一 「俺がこれから言う事茶化さずに聞いてくれ、頼む」
126 松田洋次 「友達が本気で言う事茶化すほど落ちてねーよ」
127 宮本新一 「良かった・・・あのな」
128 松田洋次 「おう」
129 宮本新一 「俺、幽霊だ」
130 松田洋次 「・・・は?」
131 宮本新一 「だから、俺、幽霊だ」
132 松田洋次 「い・・・いやいやいや、ちょ、ちょっと待って」
133 宮本新一 「なんだ。信じられないか?」
134 松田洋次 「信じる・・・とか、信じないとかじゃなくて、え、あ、えっと」
135 宮本新一 「どうした?」
136 松田洋次 「いや、もっと違うの想像してたから、実は彼女がいて、休日は時間使えないとか、
そういう感じかな~とかおもってたから、そのー幽霊っていうのが、ゆ、ゆ、幽霊?」
137 宮本新一 「そうだ」
138 松田洋次 「えーっと、めっちゃさわれるけど」
139 宮本新一 「お前は霊感強いみたいだからな」
140 松田洋次 「そうなんだ・・・」
141 宮本新一 「こう見せればわかるか?」
142 ト書き 壁に腕を突っ込む宮本。
143 松田洋次 「お!おおおお!壁に腕が貫通してる!!」
144 宮本新一 「そして、抜くと」
145 松田洋次 「壁に穴が開いてない!」
146 宮本新一 「幽体だからな」
147 松田洋次 「え、え!え?マジか!?」
148 宮本新一 「信じてもらえるか?」
149 松田洋次 「信じるもなにも、こんなん見せられたら信じるしかないし・・・」
150 宮本新一 「良かった・・・」
151 松田洋次 「え、いつから?」
152 宮本新一 「3か月前から」
153 松田洋次 「マジか~・・・え、あの約束に来れなかったのってもしかして」
154 宮本新一 「幽霊が昼間っから、外闊歩出来ないだろ」
155 松田洋次 「そうだよな・・・」
156 宮本新一 「ああ・・・いや~言ったらスッキリしたわ。あ!スッキリついでにもう一個いい?」
157 松田洋次 「なんだ?」
158 宮本新一 「おれ、もうそろっと成仏しなきゃいけないらしいんだわ」
159 松田洋次 「えっ、成仏?」
160 宮本新一 「そう、そうしないと地縛霊になっちゃうらしくて、死神さんから早くあの世行け~って急かされてんの」
161 松田洋次 「死神・・・へぇ~、そうなんだ」
162 宮本新一 「それで相談なんだけど」
163 松田洋次 「うん」
164 宮本新一 「一人で行くの寂しいし、一緒にあの世行ってくれない?俺ら友達じゃん」
165 松田洋次 「あ、あぁ・・・い、逝けたら行くよ」
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