具現化した思い出

原作者 カルボレン
登場キャラ数 男:1女:1無0
ジャンル 日常
セリフ数 88
目安時間 9分
利用規約 配布元とURL書いてってことです
提供元 音楽作品を制作している1次創作グループ
メディア  
登場人物 性別/声 セリフ数 その他
明王寺 雅人
(みょうじ まさと)
45 普通の子、面倒見はよい
仙波 唯
(せんば ゆい)
43 容姿はよいが頭が悪い

サークル情報

001 「なんで・・・なんで僕を置いて先に死んじゃったんだよ・・・うっ・・・ひっく・・・」
002 雅人 「・・・ん?唯・・・か?何やってんだ?あいつ・・・」
003 「うっ・・・ひっく・・・一人は・・・もうやだよ・・・まさぁ~」
004 雅人 「おーい、唯?ゆーい?」
005 「いつもそうだ・・・いつも雅はそうやって・・・」
006 雅人 「おい!聞いてんのかよ!!唯・・・ってお前、なんで泣いてんだよ?」
007 「えっ!?・・・あぁ、雅ぁー。こんなところで何やってるのー?」
008 雅人 「いや、そんなことはおいておいて・・・だ。何かあったのか?・・・相談なら・・・のるぜ?」
009 「相談?なにもないよ?」
010 雅人 「じゃぁなんで泣いてんだ?こんなどこの誰とも知らないお墓の前で・・・」
011 「んーとね、もし雅が死んだときどんな感じなのかなぁって考えてたら悲しくなってね」
012 雅人 「は!?なんで俺!?しかも想像で泣けるって想像力豊かすぎだろ・・・」
013 「え?そうかな?僕だって雅じゃなかったら泣いてないかもしれないよ?」
014 雅人 「ふーん?じゃぁさ、俺と身内の人、置き換えて考えてみろよ」
015 「んー・・・?」
016 雅人 「考えたか?どんな感じだ?」
017 「んーとね・・・身内って何?」
018 雅人 「・・・あぁ・・・不意なことで忘れてたよ。お前、容姿はいいけど頭は残念な子だったな・・・」
019 「そんな・・・褒められたら恥ずかしいよ///」
020 雅人 「褒めてねぇから!・・・身内っていうのは家族の事だよ。家族くらいならわかるだろ?」
021 「家族?お父さんとかお母さん?死んじゃったら嫌だな・・・」
022 雅人 「それを想像してみろよ」
023 「・・・嫌だよ~、本当にそうなったらやだもん。雅の意地悪ー」
024 雅人 「・・・お前・・・さっき俺が死んだときのこと普通に想像してたよな・・・
どうゆうことだか説明してもらおうか?」
025 「・・・え?」
026 雅人 「さっきの言葉が俺の聞き間違えじゃなければ俺は死んでもいいってことになるんだが・・・」
027 「嫌だよ!!僕より先に死んじゃ嫌だ!」
028 雅人 「だろ?だったら俺が死ぬことなんて考えてんじゃねぇよ・・・」
029 「あっ!!」
030 雅人 「『あっ!!』って・・・やっと気付いたのかよ・・・」
031 「お父さんとお母さんはアンドロイドだから死なないんだった~」
032 雅人 「…はぁ?」
033 「だってねお母さんが言ってたもん!
『大丈夫だよ、お父さんもお母さんもアンドロイドだからずっと唯の側に居るからね』って!!」
034 雅人 「・・・一応確認なんだけど・・・お前ってさ、アンドロイドの意味わかってる?」
035 「わかるよ!ロボットの事でしょ?そのくらい僕でもわかるよー、前映画で見たもん」
036 雅人 「(棒読み)知ってたかすごいすごい。・・・でも問題はそこじゃない」
037 「やったー!褒められちゃった!!」
038 雅人 「だから、問題はそこじゃないっての!」
039 「え?じゃぁ何?」
040 雅人 「前、お前ん家に行ったときにご両親にあったけど普通に人間だったじゃねぇか!」
041 「雅~、アンドロイドがアンドロイドの格好してるわけないじゃん。
映画でもちゃんと人の形してるじゃん」
042 雅人 「・・・参考に聞きたいんだが・・・アンドロイドの形ってどんな形なんだ?」
043 「ん~、ロボット的な感じだと思うよ?」
044 雅人 「ロボット的な感じか~ アハハハハ・・・そりゃ―そうだよな~」
045 「そうだよ~そんなの当然じゃん、変な雅ーキャハハハ」
046 雅人 「って、んなわけあるかよ、馬鹿唯!」
047 「え?何かおかしいこと言ったかなぁ・・・」
048 雅人 「・・・まずな、最初から最後までおかしいことに気付け」
049 「んーと・・・どこがおかしいのかな?」
050 雅人 「まず初めに俺が死んだという妄想をしていたこと」
051 「うん、・・・うん」
052 雅人 「次にお前の両親がアンドロイドだって話」
053 「むぅ!どこがおかしいんだよーだって前に言ってたんだよー?」
054 雅人 「それはいつの話だ?」
055 「えっとねぇ~小学生の時だよ~」
056 雅人 「すげぇ前の話じゃねぇか、それはあれだ、お前の事を考えてそう言ったんじゃねえか?」
057 「えぇ!?そうなの・・・お父さん、お母さん・・・いつか死んじゃうの?そんなの嫌だよ・・・」
058 雅人 「・・・お前さぁ・・・馬鹿だよな」
059 「んっ、ひっく・・・そう・・・なのかな?」
060 雅人 「また泣いてるし・・・泣き虫な馬鹿だよ」
061 「ひっく・・・雅の意地悪・・・」
062 雅人 「でもさぁ・・・馬鹿はポジティブ・・・いいことだけを考えることができると思うんだけどなぁ・・・」
063 「・・・?いい・・・ことだけ?」
064 雅人 「あぁ、いいことだけな。
今を楽しめばいいじゃんか、勉強して、運動して、遊んで毎日を過ごせばいいじゃんか」
065 「・・・ひっく・・・でもー・・・」
066 雅人 「あとさ、お別れが辛いんなら今、後悔がないくらい楽しんでおけば思い出として取っておける」
067 「・・・思い出?」
068 雅人 「思い出ってさ、俺は思うんだ。
思い出はあればあるほど濃くなってって思い出の中で具現化されるんじゃないかってね」
069 「・・・うん」
070 雅人 「だから、今のうちにその人との思い出をたくさん作って、
具現化できるように頑張らなくちゃいけないなって考えようぜ!」
071 「・・・う、うん・・・きっとそう・・・だよね?・・・。そうだよね!ありがとう」
072 雅人 「そそ、余計なことを考えるより今を精一杯楽しみながら生きる方が楽しいしな」
073 「うん!・・・ところでさ・・・具現化って何?」
074 雅人 「・・・あぁ・・・そうだな・・・お前には難しかったよな・・・」
075 雅人 「その後、先ほどまで語っていた内容をもう一度初めから説明しながら話したが・・・
俺・・・めっさ恥ずかしいこと言ってないか?」
076 雅人 「・・・はぁ・・・」
077 「ふーん、そうなんだぁ~やっぱり雅は頭がいいんだねぇ~」
078 雅人 「・・・疲れた・・・そんなことはいいからさっさと帰るぞ」
079 「んー、疲れるくらい一生懸命、僕のために喋ってくれたんだ~嬉しいな♪」
080 雅人 「///・・・何言ってるんだよ。ほら、鞄持ってやっから・・・行くぞ」
081 「あれ?照れてるの~キャハハハ~そういえばなんで雅はこっちに来たの~?帰る方向逆じゃない?」
082 雅人 「別にどうだっていいだろ・・・そんな事・・・」
083 「もしかして、僕についてきてたとか?」
084 雅人 「ギクッ」
085 「あれ?正解~?ほんとーに?」
086 雅人 「///・・・そういうときだけ察しがいいんだな、お前は。・・・鞄だけじゃなくおんぶしてやろうか?」
087 「え!?本当に?やったー!乗る乗る~」
088 雅人 「こうして、唯をおぶりながら帰宅した。一緒に話しながら。
こんな思い出もいつか具現化していつまでも残り続けて欲しいと思う」
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