おべべ、ごべべおべげごべ

原作者 きなもち
登場キャラ数 男:1女:1無0
ジャンル ギャグ
セリフ数 83
目安時間
利用規約 配布元とURL書いてってことです
提供元 音楽作品を制作している1次創作グループ
メディア  
登場人物 性別/声 セリフ数 その他
池輝
(いけてる)
42  
女子
(じょし)
41  

サークル情報

001 池輝 「やあ、僕は池輝池夫。クラスで1、2を争う・・・いや、校内でもぶっちぎりで1番モテるイケメンだ。
これは思い込みでもなんでもなく、実際に一日に最低でも一人以上の女の子が僕のもとに告白をしに来るのだ。
これをモテると言わずして何と言うのか」
002 女子 「池輝くん」
003 池輝 「ほうら、噂をすれば女の子が僕のもとにやってきたぞ。よしよし、仕方がないなぁ。
イケメンの僕はその言葉をちゃんと受け止めて、
その上で相手を傷つけずにスマートにお断りの返答をしてみせよう。
さあ子猫ちゃん、その胸の内を僕に明かしてごらん。さあ!」
004 女子 「おべべ、ごべべおべげごべ」
005 池輝 「・・・え?な、なんて言ったんだい?」
006 女子 「おべべ、ごべべおべげごべ」
007 池輝 「・・・念のためにもう一度確認するけれど、今なんて言ったんだい?」
008 女子 「だから」
009 池輝 「うん」
010 女子 「おべべ、ごべべおべげごべ」
011 池輝 「・・・何度も申し訳ないのだが、もう一回だけ聞かせてもらってもいいかい?」
012 女子 「だからね」
013 池輝 「うん」
014 女子 「おべべ、ごべべおべげごべ」
015 池輝 「念には念を入れて確認したけど『おべべ、ごべべおべげごべ』だったぁー!
いや、え!?ちょっと待ってくれたまえ!それは一体どういう意味だい!?」
016 女子 「そのままの意味よ」
017 池輝 「そのままの意味なのかい!?」
018 女子 「そのままの意味よ」
019 池輝 「そのままの意味なのかぁー!」
020 女子 「じゃあそういうわけだから」
021 池輝 「いや、どういうわけ!?」
022 女子 「どういうわけって?」
023 池輝 「だから『おべべ、ごべべおべげごべ』で『そういうわけ』って、何がどういうわけなんだい!?」
024 女子 「もう、昼休みの教室で女の子になに言わせるつもりよ。このドスケベ」
025 池輝 「むしろなにを言うつもりなんだい!?」
026 女子 「とにかく用件は伝えたから」
027 池輝 「何も伝わっていないけど!?」
028 女子 「伝わってないって・・・あなた正気なの?」
029 池輝 「正気さ!僕はこの上なく正気さ!」
030 女子 「正気じゃない人が『自分は正気だ』って言ってても、自分でそう思い込んでるだけかもしれないじゃない」
031 池輝 「そんな・・・それはそうだけれど!」
032 女子 「はい、これは何本に見える?」
033 池輝 「さ、3本」
034 女子 「え・・・?」
035 池輝 「え、え?なんだい?」
036 女子 「腕が3本に見えるなんて、よほど重症なのね」
037 池輝 「腕の本数を聞いてたのかい!?いやおかしいよね!?『これ何本?』って腕の本数を聞く人初めて見たよ!?
というか、質問の時に立てていた、人差し指、中指、薬指は一体なんだったんだい!?」
038 女子 「私の手の形は普段から大体こんな感じよ」
039 池輝 「むしろ君が正気なのかい!?」
040 女子 「小さい頃からのクセなのよ」
041 池輝 「クセなの!?」
042 女子 「クセなのよ」
043 池輝 「クセなんだ!その話を詳しく聞かせてもらって構わないかい!?」
044 女子 「私の父は昔、ひどいギャンブル中毒でね」
045 池輝 「クセの話から、急激にヘヴィーな話題に!やめてくれよ!そんな話をサラッとするの!」
046 女子 「別に大した話じゃないわよ」
047 池輝 「いや冒頭から大した話だけど!?」
048 女子 「父がギャンブル中毒なんて話をされたら、確かに重い話だと思うかもしれないけれど、それも昔の話だから」
049 池輝 「ああ、今はもう違うから大丈夫って事かい?」
050 女子 「ええ、父は私が中学に入学すると同時に変わってくれたわ」
051 池輝 「そっか、それはよかった。なんだか安心したよ」
052 女子 「今ではギャンブルも仕事もキッパリやめたの」
053 池輝 「仕事も辞めちゃったの!?」
054 女子 「仕事も辞めちゃったわ」
055 池輝 「仕事も辞めちゃったんだ!それむしろダメなんじゃないの!?」
056 女子 「でも今では競馬どころか、友人との賭け事にも手を出さないわよ」
057 池輝 「それは賭ける金すら無いからなのでは!?」
058 女子 「あ、仕事を辞めたって言ってもアレよ?」
059 池輝 「え?あ、自分のやりたい事のために辞めたとか?」
060 女子 「いえ、働く気力を失って」
061 池輝 「最も予想通り、かつ一番危惧していた答えだった!」
062 女子 「だから今は、母が必死に働いてくれているわ」
063 池輝 「そ、そうなんだ」
064 女子 「ええ」
065 池輝 「・・・いや指の話は!?」
066 女子 「指の話?」
067 池輝 「普段から指を三本立てるクセがある話だよ!今の話とどう関係があるんだい!?」
068 女子 「ないけど?」
069 池輝 「ないんだ!じゃあ君の親御さんの、ただただ絶望的な話を聞かされただけじゃないか!」
070 女子 「誰もクセについての話をするなんて言ってないでしょう?」
071 池輝 「だからってその話をする脈絡もなかったよね!?」
072 女子 「とにかくそういうことだから」
073 池輝 「いや、何がどういう事なんだい!?」
074 女子 「だから、おべべ、ごべべおべげごべ」
075 池輝 「そうだった!おべべ、ごべべおべげごべの件が、何一つ進展してなかった!」
076 女子 「じゃあ、用件は伝えたから」
077 池輝 「待って待って!『おべべ、ごべべおべげごべ』って結局どういう意味なんだい!?」
078 女子 「そのままの意味よ」
079 池輝 「だからそのままの意味って!?」
080 女子 「ここ教室よ?このドスケベ」
081 池輝 「ジーザス!まただよ!振り出しに戻ってしまったよ!」
082 女子 「それじゃあ放課後。校舎裏で」
083 池輝 「校舎裏!?放課後校舎裏に行けば『おべべ、ごべべおべげごべ』の意味が分かるのかい!?
というか僕はとりあえず校舎裏に行けばいいだけなのかい!?
あ、ちょっと待って!君!君ぃ!・・・いったい何なんだ『おべべ、ごべべおべげごべ』って・・・
そして何なんだいったい・・・この胸のトキメキは」
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