原作者 | 魚花ほっけ |
---|---|
登場キャラ数 | 男:1 女:0 無:0 |
ジャンル | 日常 |
セリフ数 | 18 |
目安時間 | 分 |
利用規約 | 配布元とURL書いてってことです |
提供元 | 音楽作品を制作している1次創作グループ |
メディア |
登場人物 | 性別/声 | セリフ数 | その他 |
---|---|---|---|
相田 太郎 (あいだ たろう) |
♂ | 18 | 彼は服を着ていなかった |
001 | 相田太郎 | 「私は今、裸です」 |
---|---|---|
002 | 相田太郎 | 「突然の言葉に驚かれていると思います。申し訳ない。ここには裸の人しかいません。 いや、言い方が分かりづらいですね・・・ここでは、裸であることが普通なのです。 その証拠に、ここにいる老若男男(ろうにゃくなんなん)は皆、裸です。 ん、どうしました?『老若男男とは何か』という顔をしていますね。 すみません、いきなり造語を使われては貴方たちも理解できないのは至極当然のことですね。 老若男女という言葉は知っているでしょう? この場には残念ながら、男しかいません。 なので最後の女の部分を男にし、老若男男と言う言葉を造ったわけです。 ああ、申し訳ない。 このような話、興味のかけらも持ってない事は重々承知しているのですが、 いかんせん、説明せずに話を進めることは私にとって、とても抵抗があるの事なのです。 こんな私の話ですが、聞いていただけますか?」 |
003 | 相田太郎 | 「・・・ああ、聞いてくださいますか。 貴方はたいへん我慢強く、たいへんお優しい方ですね・・・話がそれましたね。話を戻しましょう」 |
004 | 相田太郎 | 「私は今、裸です」 |
005 | 相田太郎 | 「もう察しの良い方ですと、分かっていると思いますが、そう、ココは銭湯です」 |
006 | 相田太郎 | 「カポーン☆」 |
007 | 相田太郎 | 「いや、申し訳ない。銭湯と言ったら、カポーンかと思い、カポーンと自ら、音を出してしまいました・・・ どうでもいい事でしたね。 私がこの場で裸で居ることの正当性は証明されたと思います。 銭湯で裸。 『当たり前の事を長々と話しやがって!真面目に聞いていた俺の時間を返せ!!』 とお思いかと思います。大変申し訳ありません!ですが、お願いします! もう少し、もう少しだけ話を聞いてくださいませんか!?」 |
008 | 相田太郎 | 「・・・聞いてくださるのですか?ありがとうございます! 貴方はもうただの優しい方という言葉では表現出来ません。 貴方の優しさは慈愛の女神のソレと寸分たがわない! ・・・そんな貴方に私の悩みを聞いていただきたいのです!」 |
009 | 相田太郎 | 「私は今、裸です」 |
010 | 相田太郎 | 「それはもう耳にタコが出来るほど聞いていますね。 ですが、私の悩みと私が裸であることには深い関係があるのです。 私の悩み、それは、今、この場で興奮していることです! ん?ああ!勘違いしないでください!私はノーマルです。 男に対する性的欲求は持ち合わせておりません! しかし、私の一糸まとわぬ姿を多くの方々に見られるという事に何とも言えない興奮を覚えるのです」 |
011 | 相田太郎 | 「私は変態なのでしょうか?いや、変態なのは分かっています。 ですが、この場にいる男を襲うという衝動には駆られてないので、まだ大丈夫のはずです。 そう、大丈夫のはずだった。 問題は少し前にさかのぼります。この男の園だったはずの男湯に、女人が入ってきたのです。 彼女はサウナの敷きタオルを交換するという仕事と称して、私の体をねぶるように見ていったのです。 私だって、男だったら、襲う事なんて考えませんが、相手が女性であるならば・・・ ああ!私はどうすればいいのでしょうか!?」 |
012 | 相田太郎 | 「・・・はい、どうもしなくていいですね、分かっておりますよ、大丈夫です。 私は変態ですが、分別がある変態です。 だから、女性を突然襲うようなマネはしないのです。 では、私は何を悩んでいるのでしょうか・・・はぁ、分かっているのです」 |
013 | 相田太郎 | 「私は今、裸です」 |
014 | 相田太郎 | 「裸でいることがとても気持ちいいのです。人間の生まれたままの姿。 これが私の本来の姿。それを見られることの快感。 私はそれを実感してしまっている。それが真実。 現代の日本において、この状態でいられるのはこの場だけ・・・いや、自分で決めつけているだけだ。 そうだ、今日はこのまま外に出てみよう!これからが私の新たな旅立ちだ!」 |
015 | 相田太郎 | 「私は今、裸です」 |
016 | 相田太郎 | 「周りの人たちが叫びながら、私から離れていきます。 ああ、これが世間の厳しさというものなんですね。 視線が私にグサグサと刺さります。ですが、それが心地良いのです。 そうか、私はこれを求めていたのか。 これが私の真実の姿なんだ!私は今、人生で一番生きている!さぁ、みんな私を見てくれ!」 |
017 | 相田太郎 | 「・・・私は今、裸ではありません」 |
---|---|---|
018 | 相田太郎 | 「あの後、私は捕まりました。 今は灰色の服を着せられています。 ココにいる間はコレを身にまとわなくてはいけないそうです・・・ ふ、ふふ、ふはははは!知るか!そんな事!! こんなものをまとった私は、私ではない! 私は私を解き放つ!!さぁ!私を見ろ!!」 |
©(Copyright) 2016-2024 創作堂さくら紅葉 All Rights Reserved.