世界は腐りきっている☆

原作者 魚花ほっけ
登場キャラ数 男:2 女:1 無:0
ジャンル コメディ
セリフ数 95
目安時間 9分
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提供元 音楽作品を制作している1次創作グループ
メディア  
登場人物 性別/声 セリフ数 その他
多田 美佳
(ただ みか)
65 世界は腐っているという女。
相田 誠二
(あいだ せいじ)
68 普通の男。
麻丘 太郎
(あさおか たろう)
19 現日本内閣総理大臣。

サークル情報

001 ト書き 教室
002 多田美佳 「世界は腐りきっている!!」
003 相田誠二 「悪いものでも食べたの?」
004 多田美佳 「今日は朝食を抜き、昼は母の弁当しか食べてない。もしかすると、母に毒を盛られたかもしれない」
005 相田誠二 「そうか、なら、いつも通り、ただの暴走か、よかったよかった」
006 多田美佳 「誠二も思うだろ、この世界は腐りきっていると!!」
007 相田誠二 「どこら辺が?」
008 多田美佳 「将来の為と言われ、強制的に行わされる勉強。
一人でいるとコミュニケーション能力がないとか、暗い奴とか言われる気怠い友人関係。
恋人がいないと、リアルが充実していないと言われる横暴的観点の押し付け!!
逆に腐っていないところを教えていただきたいね、俺は」
009 相田誠二 「全部、敗者の負け惜しみって感じがするけど・・・」
010 多田美佳 「なんでだよ!!何をもって、敗者になったんだよ、俺が!!」
011 相田誠二 「ま、敗者でも勝者でもどっちでもいいよ、でも、そこまで僕は世界が腐っているとは思わないけど」
012 多田美佳 「では、逆に問おう。誠二は何を持って、この世界は腐ってないと?」
013 相田誠二 「ま、例を挙げればキリがないんだけど、電車で老人に席を譲ったりとか、
地球の為に植物を植える活動してる人とかもいるし・・・」
014 多田美佳 「誠二!!それは、ただの偽善だ!!」
015 相田誠二 「偽善?」
016 多田美佳 「そうだ!!席を譲るのも、植物を植えるのも、人によく見られたいがための自己満足行動なのだよ!!」
017 相田誠二 「でも、偽善で他の人がプラスになれば別にいいんじゃない?」
018 多田美佳 「そうではないのだよ、誠二!!偽善を行うという行為自体が腐の温床なのだよ!!」
019 相田誠二 「どういうこと?」
020 多田美佳 「例え、それが周りのプラスになろうと、結局は自分をよく見せるという自己満足行動が発端!!
つまり、根が腐っていれば、そこから生まれる行動も腐っているということだ!!分かったか!!」
021 相田誠二 「美佳の性根が腐っているのはわかったよ。で、この世界が腐っているとして、何がしたいの?」
022 多田美佳 「俺はこの世界をぶっ潰す!!」
023 相田誠二 「・・・は?」
024 多田美佳 「聞こえなかったか?この世界をぶっ潰すって言ってんだよ!!
この世界はもうだめだから、破壊して、そっから浄化された世界を再生するんだよ!!」
025 相田誠二 「どうやって破壊するの?」
026 多田美佳 「そんなもんこの俺の左手、『デビルズレフト』があれば容易いさ!!」
027 相田誠二 「その左手で何するの?」
028 多田美佳 「この『デビルズレフト』をもってすれば、そこらの人々を叩き伏せることが出来るわ!!はーーはっはっは!!」
029 相田誠二 「要はただの不良じゃん」
030 多田美佳 「あんなただ暴れまわりたい奴らと一緒にするな!!」
031 相田誠二 「何が違うの?」
032 多田美佳 「全然違う!!あいつらは無意味な暴力、俺のは正義の制裁だ!!」
033 相田誠二 「でも、お互いやってるのはただの喧嘩」
034 多田美佳 「違うって言ってんだろうが!!」
035 相田誠二 「まぁいいや、でも、その方法でいつ浄化できんの、この世界」
036 多田美佳 「は?そんなのその内・・・」
037 相田誠二 「日本だけで、今、1億人以上の人がいるけど、一日何人ずつ破壊すれば終わるの?」
038 多田美佳 「えっと、10人くらいずつで・・・」
039 相田誠二 「仮に10人ずつ倒して、一千万日かかるよね?
1年を365日とすると、およそ、2万7千年。2万年以上生きるつもり?」
040 多田美佳 「それは、根性で!!」
041 相田誠二 「どうにかなる?」
042 多田美佳 「ならないね、何だよ、論理的に否定するんじゃないよ!!!」
043 相田誠二 「でも、先に分かって良かったじゃん。無意味な事するより、よっぽど」
044 多田美佳 「ま、それは確かに・・・だが、そうなると、この腐りきった世界を俺はどうすればいいんだ!!?」
045 相田誠二 「おとなしくこの世界はこんなもんだと受け入れれば?」
046 多田美佳 「出来るかあああ!!この反骨精神の塊である俺が、そんな簡単に変わると思うなよ!!」
047 相田誠二 「じゃ、どうするの?」
048 多田美佳 「それは・・・」
049 相田誠二 「・・・本当に世界を変えたいの?」
050 多田美佳 「当たり前だ!!」
051 相田誠二 「・・・わかった、なら付いてきなよ」
052 多田美佳 「な!?誠二が俺を先導するだと?ちょっと待ちやがれ!!」
053 ト書き 首相官邸前
054 多田美佳 「でっかい建物だな~。ここは?」
055 相田誠二 「首相官邸」
056 多田美佳 「シュショウカンテイ?って、総理大臣がいるところ!!?」
057 相田誠二 「そう、歴代総理の中でも1、2を誇るカリスマ性で、国をまとめ、世界でも日本を存分にアピールし、
今の日本の中心は、麻丘太郎がいるところだ、と言われている。
そんな奴がいる日本の最重要警護施設の1つ」
058 多田美佳 「こんな所に来て、どうすんのさ?総理に直談判でもするの?」
059 相田誠二 「そのつもりだ」
060 多田美佳 「え?マジ!?」
061 相田誠二 「ああ」
062 多田美佳 「いや、なに言ってんだ?無理に決まってんだろ!!」
063 相田誠二 「どうして?」
064 多田美佳 「誠二もさっき言ってたじゃん、最重要警護施設の一つだって、直談判どころか、会うのも無理だって!!」
065 相田誠二 「やってみなきゃ分からないよ」
066 多田美佳 「お前、そんなキャラだっけ?」
067 相田誠二 「世界を変えたいなら、やる価値はあると思うけど?」
068 多田美佳 「それはそうだが・・・」
069 相田誠二 「とりあえず行くよ」
070 多田美佳 「あ、ちょ、待て!!なんで、さっきから、誠二が主導権握ってるんだ!?」
071 ト書き 首相官邸内
072 多田美佳 「・・・あっさり」
073 相田誠二 「何が?」
074 多田美佳 「いやいや、何がって全部!!入り口でも誰も止めないし、
官邸内でも普通にすれ違っても何も言われないし、どういうこと?」
075 相田誠二 「なんでだろうね?」
076 多田美佳 「なんでだろうねって、誠二なんか俺にかくs・・・」
077 相田誠二 「着いたよ」
078 多田美佳 「人の話は最後まで・・・」
079 相田誠二 「この扉の向こうに、この国のトップがいる」
080 多田美佳 「・・・」
081 相田誠二 「心の準備は?」
082 多田美佳 「出来てないとでも?」
083 相田誠二 「・・・じゃ、開けるよ」
084 ト書き 誠二、ドアを開ける。
085 麻丘太郎 「何しに来た?」
086 多田美佳 「あ、あの、俺は多田美佳。この世界の事で・・・」
087 相田誠二 「親に会いに来るのに理由が必要ですか?」
088 多田美佳 「そうだ、この世界の親に関して、って親!!!?」
089 麻丘太郎 「今は執務中だ。話なら後にしろ」
090 多田美佳 「は?親って、誠二の親が麻丘太郎!?」
091 相田誠二 「隠し子だけどね」
092 多田美佳 「隠し子!!?」
093 相田誠二 「美佳ごめん。ちょっと黙ってて。では、後でもよろしいのですが、後とはいつになりますかね?」
094 麻丘太郎 「執務次第だ」
095 相田誠二 「その答えは聞き飽きました」
096 麻丘太郎 「しょうがないだろ、私には日本を繁栄させるという責務がある。
そのためには、親子であろうとかまっている暇はない」
097 相田誠二 「そうやって、母さんを苦しめるんですね」
098 麻丘太郎 「母さんには十分な支援をしている。お前に文句を言われる筋合いはない」
099 相田誠二 「金さえあれば、幸せだと本当に考えているんですか?」
100 麻丘太郎 「お前はまだ子供だ。お金がなくて大変な家庭もたくさんあるんだ。
お前は恵まれている自覚が足りない!!十分な支援をしてもらって、文句など十年はや・・・」
101 多田美佳 「デビルズレフトオオオオオ!!!!」
102 麻丘太郎 「ぐっは!!」
103 相田誠二 「・・・美佳!?」
104 多田美佳 「さっきから聞いていれば、堅苦しいんじゃお前ら!!!
親子だったら、ゴチャゴチャ、言葉使わずに拳で語り合えや!!」
105 相田誠二 「そんな親子なのは美佳の家庭くらいだよ」
106 多田美佳 「そ、そうなのか!?」
107 相田誠二 「というか、仮にも一国の首相に鉄拳制裁って」
108 多田美佳 「ハワワワワ!!よく考えたら、俺、何やってんだ!?勢いで殴っちゃったけど、これ重罪!!?死刑!?」
109 麻丘太郎 「プっ、アッハッハッハ!!」
110 多田美佳 「うわー!!俺が殴ったせいで、総理が壊れたあああ!!」
111 麻丘太郎 「はっはっは!!いやいや、壊れてないよ。良い左ストレートだった。人に殴られるのなんて何年振りだろう」
112 多田美佳 「へ?怒ってないんですか?」
113 麻丘太郎 「怒る?何を言う。一国民の想いがこもった拳、喜びはすれ、怒りはしないさ」
114 多田美佳 「変態?M?」
115 麻丘太郎 「いやいや、ノーマルだよ。私も頭が固くなっていたようだ」
116 多田美佳 「そうなんですか?」
117 麻丘太郎 「総理になってからというもの、自分を捨てて日本のために尽くしてきた。
それが日本の為になれど、自分の周りにいるものをないがしろにしているのでは、何の意味もないのにな」
118 相田誠二 「親父・・・」
119 麻丘太郎 「もう総理やーめた♪」
120 多田美佳 「え!?いやいや、そんな軽くは辞められないだろ!?」
121 麻丘太郎 「ま、勿論、正規の手続きをもって、平和に・・・
とはいかないと思うが、私のやりたいことの為に辞めてやるさ」
122 多田美佳 「なんか、軽っ!!」
123 相田誠二 「こっちの方が素なんだと思う。もともと、こういう自由なところに母さんは惚れたって言ってたし」
124 麻丘太郎 「さって、辞めるんだったら、最後の仕事終わらせなきゃな。
誠二、遊びたいのは山々だが、もうちょっと待ってくれ!!」
125 相田誠二 「わかったよ」
126 麻丘太郎 「あと、多田美佳くんだったね?」
127 多田美佳 「ハ、ハイ!!」
128 麻丘太郎 「これからも誠二と仲良くしてやってくれ!!意外にこいつ寂しがり屋だから」
129 相田誠二 「バ!!何言ってやがる!!」
130 多田美佳 「分かりました!!」
131 麻丘太郎 「うむ!!では、また会おう!!今度はただの誠二の父親として」
132 多田美佳 「その日を楽しみにしてます!!失礼します!!」
133 ト書き 美佳、誠二、部屋を出る。
134 麻丘太郎 「誠二もいい友達を持ったな・・・」
135 ト書き 帰り道
136 多田美佳 「ほへー」
137 相田誠二 「何、ボーっとしてるの?」
138 多田美佳 「いや、俺、なんかとんでもないことしてしまったんじゃないかと思って」
139 相田誠二 「そりゃ、したんじゃない?総理殴ったんだし」
140 多田美佳 「そうだよな!?うおおおおお、今更ながら、俺何してんだあああ!!」
141 相田誠二 「でも、良かったんじゃない?」
142 多田美佳 「何が?」
143 相田誠二 「親父は確実に美佳の一発で変わったよ」
144 多田美佳 「そうなのか?」
145 相田誠二 「そうだよ。腐ってた親父は美佳の鉄拳制裁で生まれ変わったんだよ」
146 多田美佳 「俺のデビルズレフトすげええ!!」
147 相田誠二 「うん。この調子で、世界も変えていけるんじゃない?」
148 多田美佳 「そうか、そうなのか!!おっしゃあ!!この調子で世界を俺が浄化してやるぜ!!」
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