原作者 | きなもち |
---|---|
登場キャラ数 | 男:1女:0無:0 |
ジャンル | シリアス |
セリフ数 | 28 |
目安時間 | 分 |
利用規約 | 配布元とURL書いてってことです |
提供元 | 音楽作品を制作している1次創作グループ |
メディア |
登場人物 | 性別/声 | セリフ数 | その他 |
---|---|---|---|
直人 (なおと) |
♂ | 27 | 17歳の少年 |
001 | 直人 | 「・・・なぁ直人。お前ももう17歳になったしそろそろ将来を考えなきゃいけないだろ?」 |
---|---|---|
002 | 直人 | 「お前は将来の夢ってあるか?」 |
003 | 直人 | 「俺か?俺はな、教師になりたいんだ。特に小中学校の」 |
004 | 直人 | 「一生懸命勉強して、たくさんの知識をつけて、そんで教師になって、 そしたらそれまで培ってきた自分の様々な努力を子供たちに伝えたいんだ」 |
005 | 直人 | 「・・・俺の夢がどれほどのことか分からない。もしかしたら大したことじゃないかもしれない。 いやいや言ってしまえばそれは失敗に終わるかもしれない。 もっと言ってしまえば俺自身の心が折れてしまうかもしれない」 |
006 | 直人 | 「でも俺は子供たちに自分なりの教育をして、そしてできれば・・・ できればその後の日本というかなんというか・・・ 俺が生きてるよりもずっとずっと先の世界を、未来を変えたいんだ」 |
007 | 直人 | 「・・・なんて、突然こんな大それたこと言って気持ち悪いと思うかも知んないけどさ! なんか将来のこととか色々言われてからどうしてもこの気持ちが抑えられなくて、 どうしても誰かに話したかったんだ!」 |
008 | 直人 | 「悪いないつも。正直俺の頭の出来はそれほど良いわけじゃない・・・ けど、学生の自分が学校というものを実際に長年見て、聞いて、触れて、 そうやっているうちに心の中に密やかに、だけど強く芽生えた感情なんだ」 |
009 | 直人 | 「もちろん今言った通り自分の力を過信しているわけじゃない! 俺ならできるだなんて微塵も思っちゃいない! むしろ今のままじゃ相当難しいと思う!でも・・・それでも!・・・やってみたいんだ」 |
010 | 直人 | 「直人は俺が昔ひどいいじめに遭ってたのは覚えてるか?」 |
011 | 直人 | 「そう、あの頃は本当に辛かった。 くつを隠されたりはもちろん体育倉庫に閉じ込められたり根も葉もない噂を流されたり、 集団に殴る蹴るのされたい放題、全裸にされた上に縛られて廊下に放置されたこともあった」 |
012 | 直人 | 「それほどあからさまないじめだったのに学校側ときたらどうだった!? ただ遊んでいるだけです!?内密に!?挙げ句の果てには秘密にしないと殺すだぁ!? ふざけんな!お前ら教師じゃないのかよ!!」 |
013 | 直人 | 「・・・そうだな、悪い。ちょっと興奮し過ぎた。あの頃のことを思い出すとどうもダメだな・・・。 ともかく学校中が敵だらけだった俺は子供心に深いトラウマを負ったんだ」 |
014 | 直人 | 「いや、その時は親には話してなかったよ。というか話せなかったんだ。 心配かけたくなかったってのもあるけど・・・あの教師の言葉と顔が忘れられなくて・・・恐ろしくて・・・」 |
015 | 直人 | 「あー、しばらくは学校行くふりとか仮病とかでなんとか凌いでたんだけど、 そういうことしてると余計にいじめや脅しはエスカレートしてな。 そんなことが数ヶ月続いた頃からは人間不信になって学校どころか外にも出れなくなって、 誰一人として会わないように引きこもちゃってそしたら家族ですらまともに話せなくなっちゃって」 |
016 | 直人 | 「そうだな。その頃からお前は唯一心を許せる存在だったよ。 毎日俺の話を朝から晩まで聞いてくれて、毎日俺を励ましてくれた。 お前のおかげで俺は今もこうして生きていると言っても過言ではないよ」 |
017 | 直人 | 「いいじゃねぇかたまには!照れんなよ!まぁ本当に感謝してもしきれないよ。ありがとうな」 |
018 | 直人 | 「ふふふ・・・で、話を戻すとだな、俺はそんな経験があったからこそ教師になりたいと思っている」 |
019 | 直人 | 「あの頃の俺と同じような境遇の子供たちを救いたい。 俺と同じようにはなってほしくない。あんな気持ちは誰にも味わわせたくない」 |
020 | 直人 | 「そしてできることなら、そんな子供たちに俺のと同じような志を持ってほしい。 未来を、世の中を、自分を変えるんだ!という気持ちを」 |
021 | 直人 | 「はは、まぁ確かにそこまでいくと高望み過ぎるかもな。でも、それが今の俺の正直な気持ちなんだ」 |
022 | 直人 | 「高望みなんて言ってるけど、本当ならいじめてる奴らだって、そして教師たちだって、全部・・・ 全部全部、世の中の歪みをぜーんぶ変えてやりたいぐらいなんだぜ」 |
023 | 直人 | 「まぁな。さすがにそれは俺にはどうあがいても無理だと思う。 だからこそその気持ちを未来に、子供たちに託すために教師になりたいんだ」 |
024 | 直人 | 「うん・・・・・・って言っても、まずは教師になれるかどうかなんだけどなー」 |
025 | 直人 | 「・・・おう、そうだな。わかった。言ったからにはやってやるよ。見とけよー、この俺の勇姿を!」 |
026 | 直人 | 「おう!・・・ん?あ、扉が開かないようにしないと!」 |
027 | 直人 | 「え?どうしてって?ほら、また俺たちの親がお前を撤去しにきたからだよ!」 |
©(Copyright) 2016-2023 創作堂さくら紅葉 All Rights Reserved.