原作者 | きなもち |
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登場キャラ数 | 男:1 女:0 無:1 |
ジャンル | シリアス |
セリフ数 | 79 |
目安時間 | 分 |
利用規約 | 配布元とURL書いてってことです |
提供元 | 音楽作品を制作している1次創作グループ |
メディア |
登場人物 | 性別/声 | セリフ数 | その他 |
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少女 (しょうじょ) |
♀ | ? | 普通であり特殊な少女。 大きな出来事や些細な出来事、 様々なことが影響して一度きりの人生の中で 様々な道を歩んでゆく不思議な少女。 |
A |
無 | 44 | 少女の親友。 少女の思想や観念を善くも悪くも左右してしまう。 |
警察 (けいさつ) |
♂ | 35 | 一般的な警察 |
001 | A | 「みなさんは『幸せ』ってなんだと思いますか?」 |
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002 | A | 「今この国では、様々なことが起こっています。 その様々なことは、ニュースや雑誌等のメディアで良くも悪くも取り上げられています」 |
003 | A | 「そんなこの国の中であなたは幸せに暮らせていますか?」 |
004 | A | 「きっと幸せに暮らしている人もいるでしょう。 しかし何かのきっかけで不幸になってしまった人もいるかと思います。 いや、もしかしたらその不幸になった人のおかげで、幸せになった人だっているかもしれません。 そのことを踏まえた上で、みなさんにもう一度お聞き致しましょう」 |
005 | A | 「みなさんは『幸せ』って、なんだと思いますか?」 |
006 | A | 「先ほどの話を聞いてあなたの意見が変わったのか、 それとも先ほどの話を聞いてもあなたの意見は変わらなかったか、 もしくは話を聞いてそれを考慮した上で意見は変わらなかったのか」 |
007 | A | 「十人十色、千差万別、多種多様な意見が出た上で、これからある物語を聞いていただきましょう」 |
008 | A | 「それは一人の幸せでもあり不幸でもある」 |
009 | 警察 | 「君、ちょっと君」 |
010 | A | 「一人の不思議な少女の」 |
011 | 警察 | 「君ってば」 |
012 | A | 「平穏でもあり不穏でもある」 |
013 | 警察 | 「君ってば!聞こえないの!?」 |
014 | A | 「・・・もしかして、私ですか?」 |
015 | 警察 | 「そうだよ。君、さっきから一人でなにしてるの?」 |
016 | A | 「え?な、なにって・・・」 |
017 | 警察 | 「一人でぶつぶつ言ってる怪しい人がいるっていう通報があって来たんだけど、 君は一人でなにをしていたの?」 |
018 | A | 「え、警察の方!?」 |
019 | 警察 | 「そうですよ。で、なにしていたの?」 |
020 | A | 「いや、なにってその・・・ぼ、冒頭のナレーションですけど」 |
021 | 警察 | 「え?ぼう・・・?」 |
022 | A | 「ですから、この台本の冒頭のナレーションをしていたんですけど」 |
023 | 警察 | 「台本?と言うことはお芝居かなんか?」 |
024 | A | 「はい、声劇です」 |
025 | 警察 | 「声劇?よく分からないけど君ねー、そういうことは人の家の庭でやることじゃないでしょ?」 |
026 | A | 「人の・・・え!?私そんなところでやってたんですか!?」 |
027 | 警察 | 「そんなところでって君が勝手にやってたことでしょ?なんでそんなに驚いてるの」 |
028 | A | 「え、いや、だってほら、ナレーションって『どこで』とかそういう部分は普通曖昧なものじゃ・・・」 |
029 | 警察 | 「は?君なに言ってるの?」 |
030 | A | 「いやだからその、ナレーションって天の声みたいなもので、 『どこにいる』とかっていうのは触れないお約束みたいな」 |
031 | 警察 | 「・・・ちょっと持ち物検査させてもらってもいいかな?」 |
032 | A | 「え、なんでですか?」 |
033 | 警察 | 「いいから、とりあえず見せて」 |
034 | A | 「え?って言うか私なにも持ってないんですけど・・・」 |
035 | 警察 | 「手に持ってるでしょ?ほら、みせて」 |
036 | A | 「え!?私いまカバン持ってるんですか!?」 |
037 | 警察 | 「・・・君、ふざけてるの?」 |
038 | A | 「いや、全然ふざけてはないんですけど・・・」 |
039 | 警察 | 「・・・とりあえずカバンの中見せてもらうよ?いいね?」 |
040 | A | 「あ、はい・・・え、と言うかこれ台本は大丈夫なの?途中で止まってない?」 |
041 | 警察 | 「・・・・・・ん、特に怪しい物は持ってないね」 |
042 | A | 「は、はぁ」 |
043 | 警察 | 「そっかー・・・じゃあ腕見せてもらえる?」 |
044 | A | 「腕?」 |
045 | 警察 | 「うん、腕。見たいから袖捲ってくれる?」 |
046 | A | 「な、長袖なんだ私」 |
047 | 警察 | 「・・・腕見せてくれないの?もしかして見せられないの?」 |
048 | A | 「え、いやいや全然いいですよ!腕ぐらい全然見てください!」 |
049 | 警察 | 「・・・いやその、見たいから袖を捲ってほしいんだけど」 |
050 | A | 「いやでも・・・」 |
051 | 警察 | 「なに?どうしたの?」 |
052 | A | 「私はナレーションだから実体がない存在っていうか・・・」 |
053 | 警察 | 「・・・君、やっぱり薬物とかやってる?」 |
054 | A | 「ぇえ!?いやいやいや!やってませんよそんなの!なに言ってるんですか!!」 |
055 | 警察 | 「でもさっきから言ってることおかしいし袖も捲ってくれないし、 きみ相当怪しいから疑われてもしょうがないよ」 |
056 | A | 「いやだからその、それは・・・いま声劇の台本をやっていて、私はその台本の冒頭のナレーションで」 |
057 | 警察 | 「・・・君、自分がなに言ってるか分かってる?」 |
058 | A | 「え、分かってますよ、はい」 |
059 | 警察 | 「意識はハッキリしてる?」 |
060 | A | 「もちろんじゃないですか!ハッキリしてなかったら台本なんて読めませんよ!」 |
061 | 警察 | 「・・・さっきから台本台本って言ってるけどね、きみ台本なんてどこにもないでしょ?」 |
062 | A | 「・・・ほら、ここにあるじゃないですか」 |
063 | 警察 | 「ここ?」 |
064 | A | 「はい、ここですよここ」 |
065 | 警察 | 「指差してる方には家しかないけど?」 |
066 | A | 「は?なに言ってるんですか?」 |
067 | 警察 | 「『なに言ってるんですか?』は君の方だよ。君なに言ってるの?」 |
068 | A | 「いやだから・・・いや、もういいです。 とりあえず今『少女の不可思議な物語』っていう声劇の台本をやっていて、 私はその台本の冒頭のナレーションで、これからその台本の登場人物の少女の話が始まるんで 続きをやってもよろしいですか?」 |
069 | 警察 | 「・・・君、一旦署まで連れて行くからパトカー乗ってくれる?」 |
070 | A | 「・・・え?」 |
071 | 警察 | 「だから署まで連れて行くからパトカー乗って。署で事情聴取するから」 |
072 | A | 「いやだからこれから少女の物語が」 |
073 | 警察 | 「いいからはい!乗って!じゃないと住居不法侵入で逮捕って形にするよ!」 |
074 | A | 「ちょ・・・やめてくださいよ!と言うかなんなんですかこれは!って言うか今どういう状況なの!?」 |
075 | 警察 | 「はいはい!パトカーの中は狭いから暴れないで!」 |
076 | A | 「もう乗ってたの!?」 |
077 | A | 「・・・・・・・・・その後、私という存在がどうなってしまったのかは誰にも」 |
078 | 警察 | 「いま署に連絡を入れてるからちょっと静かにしてて」 |
079 | A | 「あ、はい・・・」 |
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