原作者 | きなもち |
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登場キャラ数 | 男:1 女:1 無:0 |
ジャンル | ギャグ |
セリフ数 | 115 |
目安時間 | |
利用規約 | 配布元とURL書いてってことです |
提供元 | 音楽作品を制作している1次創作グループ |
メディア |
登場人物 | 性別/声 | セリフ数 | その他 |
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奈々 (なな) |
♀ | 58 | お父さんの娘 |
お父さん |
♂ | 57 | お父さんの娘の奈々のお父さんでお父さんの彼氏の彼氏 |
001 | 奈々 | 「私が物心つく前に離婚してしまい十数年間私にお母さんがいなかったことも、 この歳になって急に会社を辞めてしまったことも、男手一つで育ててくれたお父さんだからこそ 私は全然構わない。でもお父さん、今なんて言った?」 |
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002 | お父さん | 「奈々、新しいお父さんだぞ」 |
003 | 奈々 | 「アタラシイオトウサンダゾ?」 |
004 | お父さん | 「今日から三人家族になるわけだが」 |
005 | 奈々 | 「ちょ、ちょ、ちょ、ちょっと待って!」 |
006 | お父さん | 「どうしたんだ奈々?」 |
007 | 奈々 | 「・・・新しいお父さん?」 |
008 | お父さん | 「ああ、すまんすまん。先に自己紹介をしてもらった方がよかったな」 |
009 | 奈々 | 「そうじゃなくて!いやそれも聞いておきたいけど・・・え?というより色々聞きたいけど、まず、なんで?」 |
010 | お父さん | 「なんで?なんでというのは何に対してだ?」 |
011 | 奈々 | 「なんでお父さんが増えるの?」 |
012 | お父さん | 「・・・そうか、それもそうだよな。急にお父さんが増えたら奈々は混乱してしまうよな」 |
013 | 奈々 | 「うん、じゃあとりあえずそこから説明してください」 |
014 | お父さん | 「・・・お父さん会社やめちゃっただろう?」 |
015 | 奈々 | 「うん」 |
016 | お父さん | 「今まで稼いだ貯金はあるが、それだけじゃあ今後暮らしていけないし」 |
017 | 奈々 | 「・・・うん」 |
018 | お父さん | 「お父さんこの歳で再就職なんて無理だろうし」 |
019 | 奈々 | 「・・・うん」 |
020 | お父さん | 「ということは生活を支えてくれる人が必要になるわけだ」 |
021 | 奈々 | 「そう・・・なるね」 |
022 | お父さん | 「だから仕方なく、お父さんの彼氏に来てもらったんだ」 |
023 | 奈々 | 「なるほど、そういう・・・ん?なんて?」 |
024 | お父さん | 「彼は一流企業に勤める商社マン、いわゆるエリートでね。 私たち二人を養うくらいの経済力はあるから安心して」 |
025 | 奈々 | 「待って待って!さっきなんて言った!?」 |
026 | お父さん | 「さっき?生活を支えてくれる人が必要になるわけだから仕方なく、お父さんの彼氏に来てもらったんだ、と」 |
027 | 奈々 | 「え!?聞き間違い!?二度も聞いたけどもしかして私耳、もしくは頭がどうかしちゃったのかな!? もう一回言ってみて!」 |
028 | お父さん | 「ど、どうしたんだ奈々」 |
029 | 奈々 | 「いいから早く!もう一回!」 |
030 | お父さん | 「せ、生活を支えてくれる人が必要になるわけだから仕方なく、お父さんの彼氏に来てもらった・・・」 |
031 | 奈々 | 「彼氏!?」 |
032 | お父さん | 「そう、そうなんだ。でだな、彼は一流企業に勤める商社マンで私たち二人を養うくらいの経済力は」 |
033 | 奈々 | 「『そうなんだ』じゃなくて!話を進めないでよ!」 |
034 | お父さん | 「どうしたんだ奈々、お父さんはいま今後の人生についての大事な話をだな」 |
035 | 奈々 | 「今後の人生なんて不確定未知数な未来の話はどうだっていい!お父さん!彼氏ってどういうこと!?」 |
036 | お父さん | 「お父さんの恋人だ」 |
037 | 奈々 | 「そういう言葉の意味の話じゃなくて!なんでお父さんに彼氏がいるのかってこと!」 |
038 | お父さん | 「そうか・・・奈々には話していなかったな」 |
039 | 奈々 | 「話していな・・・え!?話し忘れる!?こんな大事なことを!?」 |
040 | お父さん | 「話し忘れていたというか・・・まぁ機をうかがっていたんだよ」 |
041 | 奈々 | 「機?」 |
042 | お父さん | 「奈々に彼を紹介する良い機会がないかとな」 |
043 | 奈々 | 「・・・で、いま?」 |
044 | お父さん | 「ん?いまって?」 |
045 | 奈々 | 「そのうかがっていた良い機会がいまなの?」 |
046 | お父さん | 「うん、まぁ機は遥か前に逸していたよね!」 |
047 | 奈々 | 「逸していたよねって!」 |
048 | お父さん | 「だから、とりあえず生活費用がどうしようもない事態になる前に紹介しようかなって」 |
049 | 奈々 | 「とりあえず!?え!?っていうかそういう問題!?」 |
050 | お父さん | 「奈々だって生活が苦しくなってから紹介されても嫌だろう?」 |
051 | 奈々 | 「嫌だけど!いや、いまも嫌だよ!」 |
052 | お父さん | 「そうだよな・・・もう機は逸していたからな」 |
053 | 奈々 | 「そういうことじゃなくて!というかいつでも嫌だよ!」 |
054 | お父さん | 「い、いつでも嫌って・・・ならお父さんどうすればよかったんだ」 |
055 | 奈々 | 「なんでお父さんが彼氏をつくってるのよ!」 |
056 | お父さん | 「しょ、紹介するなと!?」 |
057 | 奈々 | 「だからそうじゃなくて!なんで彼氏つくってんのって言ってんの!!」 |
058 | お父さん | 「そうか、そこの説明をしていなかったな」 |
059 | 奈々 | 「説明をしていなかったなって、そこはすごく重要なとこでしょ! 肝心過ぎる部分をなんで忘れてんのよ!!」 |
060 | お父さん | 「わ、悪かった・・・とりあえず落ち着いてくれ」 |
061 | 奈々 | 「はー・・・はー・・・なんか興奮してごめんなさい・・・」 |
062 | お父さん | 「いや、いいんだ。説明していなかったお父さんが悪いんだからな」 |
063 | 奈々 | 「お父さんにも色々あるんだよね。うん、じゃあ彼氏をつくった理由、聞かせてください」 |
064 | お父さん | 「うむ・・・あれは奈々が小学校4年生のときだったかな」 |
065 | 奈々 | 「そんなに遡るんだ」 |
066 | お父さん | 「うむ。あの日の朝、お父さんは学校に行く奈々を見送ってから 会社に行こうといつものように、いつもの時間に家を出た。 そしていつもの電車に、いつも通り乗って・・・そこで彼と出会ったんだ」 |
067 | 奈々 | 「この人と?」 |
068 | お父さん | 「そうだ」 |
069 | 奈々 | 「ふーん・・・」 |
070 | お父さん | 「・・・・・・」 |
071 | 奈々 | 「・・・え、終わり!?」 |
072 | お父さん | 「終わりだが」 |
073 | 奈々 | 「え、だから、その、つまりどういうこと!?」 |
074 | お父さん | 「一目惚れってやつだな。そして私が彼に声をかけて今に至るってわけだ」 |
075 | 奈々 | 「え、え、え・・・え!?」 |
076 | お父さん | 「どうしたんだ、そんなうろたえて」 |
077 | 奈々 | 「いやほら、お父さんが言葉足らずなだけで、もっとなんか経緯があったんじゃ・・・」 |
078 | お父さん | 「経緯って?」 |
079 | 奈々 | 「えっと・・・例えば彼と出会ってなんやかんやで仲良くなって・・・ね?」 |
080 | お父さん | 「うん」 |
081 | 奈々 | 「それでその・・・会社やめてお金に困るからその・・・・・・身、身売りみたいな」 |
082 | お父さん | 「お父さんがそんなことするわけないだろう!」 |
083 | 奈々 | 「う、うん!だよね!お父さんそんな人じゃないもんね!うん・・・・・・え!?つまり純愛!?」 |
084 | お父さん | 「純愛だ」 |
085 | 奈々 | 「純愛なんだ!それはそれで嫌なんだけど!」 |
086 | お父さん | 「い、嫌ってどういうことだ嫌って!」 |
087 | 奈々 | 「だからその・・・肝心な部分に今の今まで触れなかったけど、お父さんってつまり・・・ホ、ホモなの?」 |
088 | お父さん | 「ん、そうだぞ?」 |
089 | 奈々 | 「そうなんだ!うわあああなにそれ!最悪なんだけど!超ショックなんだけど!」 |
090 | お父さん | 「え、というより奈々は知らなかったのか?」 |
091 | 奈々 | 「お父さんがホモって!?今初めて知った衝撃の事実ですけど!?」 |
092 | お父さん | 「あ、そうか。あれは奈々がまだ物心つく前だったから・・・」 |
093 | 奈々 | 「あれって!?他にもなにかあるの!?」 |
094 | お父さん | 「あれはまだお父さんが母さんと離婚する前の話なんだがな、 お父さんが男性ばかり見ていることが原因で母さん怒っちゃってな。 それで三行半を突きつけられて・・・」 |
095 | 奈々 | 「う、うん・・・うん!?つまりなに!?お父さんが離婚したのはホモだったことが原因!?」 |
096 | お父さん | 「まぁ、そうなるな」 |
097 | 奈々 | 「そうなるなって・・・いや待ってよ!色々待ってよ! じゃあなんで結婚したの!?なんで私は生まれてきたの!?」 |
098 | お父さん | 「仕方ないだろう。お父さんも結婚してからその感情に気がついたんだから」 |
099 | 奈々 | 「仕方な・・・じゃあなに!?私の今までの苦労は何だったの!?」 |
100 | お父さん | 「今までの苦労って?」 |
101 | 奈々 | 「お母さんがいなかったことで生じた苦労よ!」 |
102 | お父さん | 「それはお父さんも申し訳ないとは思っていたが奈々も許してくれていたじゃないか」 |
103 | 奈々 | 「そんな経緯があったなら話しは別よ!っていうかなんでもっと早くその話しをしてくれなかったのよ!」 |
104 | お父さん | 「奈々は知っているもんだと・・・」 |
105 | 奈々 | 「知らなかったわよ!全然微塵も知らなかったわよ! なにこれ!?いきなり、いままでの人生全部を損した気分だわ!」 |
106 | お父さん | 「な、なんでそんな酷いことを言うんだ!」 |
107 | 奈々 | 「酷いのはお父さんよ!もうなによ!お父さんなんか知らない!」 |
108 | お父さん | 「あ、どこに行くんだ奈々!話は終わってないぞ!」 |
109 | 奈々 | 「部屋に戻るの!ほっといてよ!もう聞きたくない!うんざりだわ!」 |
110 | お父さん | 「待ってくれ奈々!これだけは聞いてくれ!」 |
111 | 奈々 | 「やだ!聞きたくない!」 |
112 | お父さん | 「どうしても奈々には知っておいてほしいことなんだ!頼む!」 |
113 | 奈々 | 「・・・なに?」 |
114 | お父さん | 「実はお父さんが会社を辞めたのは彼ともっと長い時間一緒にいるためでな」 |
115 | 奈々 | 「死ね!!」 |
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