原作者 | きなもち |
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登場キャラ数 | 男:0 女:2 無:0 |
ジャンル | コメディ |
セリフ数 | 106 |
目安時間 | 10分 |
利用規約 | 配布元とURL書いてってことです |
提供元 | 音楽作品を制作している1次創作グループ |
メディア |
登場人物 | 性別/声 | セリフ数 | その他 |
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さえ |
♀ | 53 | 携帯電話を拾って呪われた女の子 |
ゆっか |
♀ | 53 | 呪われた女の子の友達の呪われてない女の子 |
001 | さえ | 「ねぇ・・・ゆっか」 |
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002 | ゆっか | 「どうしたの、さえ?」 |
003 | さえ | 「相談があるんだけど・・・いいかな?」 |
004 | ゆっか | 「ん?いいよ?どうしたの改まって」 |
005 | さえ | 「マジな話だから真剣に聞いてほしいんだけど・・・」 |
006 | ゆっか | 「う、うん・・・ほんとにどうしたの?」 |
007 | さえ | 「その・・・ね。この前、学校の帰りに携帯電話を拾ったの」 |
008 | ゆっか | 「うん」 |
009 | さえ | 「でね、手に取ったらちょうど電話がかかってきて・・・」 |
010 | ゆっか | 「うん」 |
011 | さえ | 「携帯の持ち主かと思って出てみたら・・・・・・」 |
012 | ゆっか | 「・・・どうしたの?何かあったの?」 |
013 | さえ | 『呪ってやる』って・・・」 |
014 | ゆっか | 「え?」 |
015 | さえ | 「電話に出たら、すっごい低い男の声で『呪ってやる』って・・・言われたの」 |
016 | ゆっか | 「なにそれ・・・」 |
017 | さえ | 「気味が悪くてすぐに携帯捨てて家に帰ったんだけど・・・」 |
018 | ゆっか | 「きもー・・・でもあれでしょ?イタズラかなんかでしょ?」 |
019 | さえ | 「あたしもそう思ったんだけど・・・」 |
020 | ゆっか | 「違うの?」 |
021 | さえ | 「うん・・・」 |
022 | ゆっか | 「え・・・まじに呪われたとか?」 |
023 | さえ | 「あたしも信じたくないけど・・・」 |
024 | ゆっか | 「具体的になにか起きたりしたの?」 |
025 | さえ | 「・・・あたし朝ご飯にいつも食パンを食べるんだけどね」 |
026 | ゆっか | 「うん」 |
027 | さえ | 「うちのは6枚切りの食パンなんだけどね」 |
028 | ゆっか | 「うん」 |
029 | さえ | 「妙に分厚かったんだ・・・」 |
030 | ゆっか | 「え?」 |
031 | さえ | 「なんかいつもと比べて若干食べにくいぐらいに分厚かったんだ・・・」 |
032 | ゆっか | 「えー・・・それはまた・・・・・・妙・・・だけど」 |
033 | さえ | 「うん・・・」 |
034 | ゆっか | 「妙は妙でも微妙だよね・・・。というよりなんていうか・・・実害がないよね」 |
035 | さえ | 「そう、別にちょっとビックリするだけで害はないんだよね」 |
036 | ゆっか | 「でもあれじゃない?ほら、業者のミスとか。そういうことも考えられなくはないよね?」 |
037 | さえ | 「うん・・・呪いなんて信じられなかったし、あたしも最初はそうだと思ってんだけど」 |
038 | ゆっか | 「他にもなにかあったの?」 |
039 | さえ | 「うん・・・。ぷちぷち君ってあるじゃん?」 |
040 | ゆっか | 「あるね。あの荷物とかを保護するやつだよね?」 |
041 | さえ | 「そうそう」 |
042 | ゆっか | 「それがどのぐらい分厚かったの?」 |
043 | さえ | 「いやパンの症例はもう気にしなくていいから」 |
044 | ゆっか | 「あ、そういうことじゃないんだ」 |
045 | さえ | 「うん・・・あのね、あたし時々家でぷちぷち君をぷちぷちして楽しむんだけど・・・」 |
046 | ゆっか | 「うちもよくやるよ」 |
047 | さえ | 「先日あれを潰したら、やたらいい音が鳴ったの」 |
048 | ゆっか | 「や、やたらいい音?」 |
049 | さえ | 「すぱーん!すぱーん!みたいな」 |
050 | ゆっか | 「う、うざっ!」 |
051 | さえ | 「一つ潰すたびにやたらいい音が部屋中に響くからもう楽しむどころじゃないよね・・・」 |
052 | ゆっか | 「逆に気分悪いわぁ・・・」 |
053 | さえ | 「なんか近所から苦情もきたしさ」 |
054 | ゆっか | 「そんなに!?」 |
055 | さえ | 「そうなの、一枚でこの有様だよ・・・」 |
056 | ゆっか | 「なんだかんだで一枚やりきったんだ・・・」 |
057 | さえ | 「もうこれ完全に呪いでしょ!?」 |
058 | ゆっか | 「確かにやや非現実なことが起きてるし呪いかな・・・」 |
059 | さえ | 「私の楽しみは一つ減るし近所から苦情はくるし・・・」 |
060 | ゆっか | 「いや後者については一枚やりきったあんたが問題では?」 |
061 | さえ | 「あと他にもね」 |
062 | ゆっか | 「まだあるのね」 |
063 | さえ | 「部屋の前に見知らぬクラリネットが落ちてて」 |
064 | ゆっか | 「うん」 |
065 | さえ | 「壊れて出ない音があったの」 |
066 | ゆっか | 「・・・うん」 |
067 | さえ | 「ドとレとミとファとソとラとシの音が出なかったの」 |
068 | ゆっか | 「・・・・・・うん」 |
069 | さえ | 「まじ焦らない?」 |
070 | ゆっか | 「そのクラリネットって見知らぬものなんだよね?」 |
071 | さえ | 「うん、そうだよ?」 |
072 | ゆっか | 「じゃあ焦らない」 |
073 | さえ | 「ぇえ!?」 |
074 | ゆっか | 「『ぇえ!?』って言われても」 |
075 | さえ | 「だって全く音が出ないんだよ!?」 |
076 | ゆっか | 「うちもあんたもクラリネット奏者じゃないし」 |
077 | さえ | 「あぁ、確かに。それは盲点だった」 |
078 | ゆっか | 「えぇー・・・」 |
079 | さえ | 「他にも色々あったんだよ! 持ってる本全部にブックカバーがされてたり インターホンの音がエーデルワイスになってたり 自動販売機のおつりが5円玉で返ってきたり・・・」 |
080 | ゆっか | 「確かに不思議だけど事実上の害はあったの?」 |
081 | さえ | 「あたしの楽しみが一つ減ったし近所から苦情がきた・・・」 |
082 | ゆっか | 「ぷちぷち君の件を引っ張るぐらいこれといった害はないのね・・・」 |
083 | さえ | 「あ、クツが前後逆だった時は大変だったよ!」 |
084 | ゆっか | 「え?前後逆?え?なにがどうなっててどう大変だったの?」 |
085 | さえ | 「クツを履いて家を出てしばらく歩いたんだけど、 なんか異常に歩きにくいから足下を見たらクツが前後逆で」 |
086 | ゆっか | 「なぜ履く時に気がつかない・・・」 |
087 | さえ | 「いっぱいクツ擦れできちゃったよ」 |
088 | ゆっか | 「なぜ履く時に気がつかない・・・」 |
089 | さえ | 「うん、まぁクツ擦れ以外に なにか困ったことがあるかって聞かれたら困るけど」 |
090 | ゆっか | 「じゃあ別に気にしなくてもいいんじゃない?」 |
091 | さえ | 「あんなにクツ擦れしたのに!?」 |
092 | ゆっか | 「それはあんたの不注意でしょ」 |
093 | さえ | 「いやでもほら・・・なんか・・・・・・地味にうっとおしいじゃん!」 |
094 | ゆっか | 「それはまぁそうだけど」 |
095 | さえ | 「でしょ!?」 |
096 | ゆっか | 「でもどうしようもなくない?」 |
097 | さえ | 「そうだね」 |
098 | ゆっか | 「お、おう・・・」 |
099 | さえ | 「でもゆっかが話聞いてくれてよかったよ。なんか楽になったっていうか」 |
100 | ゆっか | 「そんなに深刻に悩んでたっけ」 |
101 | さえ | 「とにかくありがと。ゆっか」 |
102 | ゆっか | 「うん、お礼言われた身としては若干釈然としないけどどういたしまして」 |
103 | さえ | 「でも実際問題が解決したってわけじゃないし、 それはどうしようかな・・・」 |
104 | ゆっか | 「そういえば今まであった呪いってさっき言ったので全部?」 |
105 | さえ | 「ううん、あとアメを噛んだら妙に柔らかかったり 枕からラベンダーの香りがしたり謎の不審火で家が全焼したり」 |
106 | ゆっか | 「おい」 |
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