| 原作者 | 雪宮ざんか |
|---|---|
| 登場キャラ数 | 男:2女:1無:0 |
| ジャンル | 日常 |
| セリフ数 | 306 |
| 目安時間 | 22分 |
| 利用規約 | 配布元とURL書いてってことです |
| 提供元 | 音楽作品を制作している1次創作グループ |
| メディア |
| 登場人物 | 性別/声 | セリフ数 | その他 |
|---|---|---|---|
桜庭 彩乃 (さくらば あやの) |
♂ | 149 | 大学一年生の20歳。 11月中旬から一人暮らしを始めた。 少し面倒くさがり屋な性格な持ち主。 一人暮らしを始める前まで『掃除』を 一回も真面目にしたことがない系男子。 「めんどくさいな・・・ 大体、自動で掃除してくれる機械が 発明されてんだからそれ買えばいいじゃん」 |
桜庭 夏萌 (さくらば なつめ) |
♀ | 68 | 海外の方ですでに大学を卒業。 現在、日本で通える大学を探し中の19歳。 彩乃の妹。 通っていた学校で受けていた日本語の授業のせいで しゃべり方が敬語しゃべりになることが多々。 現実世界において探してもなかなかいない系妹。 「しゃべり方については 詳しく聞かないでください! あの授業のことは一刻も早く忘れたいのです!」 |
蒼葉 絢音 (あおば あやと) |
♂ | 89 | 大学一年生の19歳。 彩乃とは高校時代からの友達。 シスコンなところを除けば 特に特徴がない系男子。 「俺に特徴がない!?はぁ?いっぱいあるでしょ! え?例えば? うーん・・・いやあるって特徴!ちょっと待って! 特徴がないとか記入しないで! 待ってまっ・・・」 |
蒼葉 優音 (あおば ゆのん) |
♀ | なし | 高校3年生の18歳。 絢音の妹らしい。 名前がよく出てくるので 振り仮名を覚えておいてください。 「今回は、出演できないのかー・・・ 正直、まだ口調決まってないから しゃべるなって言われてるのだけど みんな喋ってるのに 私だけしゃべらないわけにはいかないよねー え?ちょっと待ってまだ喋れてないって! まってまっ・・・」 |
| 001 | ト書き | 11月のある朝。桜庭家玄関前にて |
|---|---|---|
| 002 | 桜庭彩乃 | 「うぅ寒い・・・。ただいまー・・・って、また言ってしまった・・・。 癖になるくらい言ってた覚えないんだけどな・・・」 |
| 003 | 桜庭夏萌 | 「おかえりー」 |
| 004 | 桜庭彩乃 | 「えっ!?お、俺の家・・・だよな・・・。なぜか、玄関にあったダンボールは消えてるが」 |
| 005 | 桜庭夏萌 | 「入って来ないのですかー?」 |
| 006 | 桜庭彩乃 | 「どう見ても俺の家だ。・・・ってことは今家に居る人も鍵かけない主義の方か!」 |
| 007 | 桜庭夏萌 | 「何か言いましたかー?」 |
| 008 | 桜庭彩乃 | 「ってそうじゃなくて・・・あのー!ここ貴方の家じゃないと思うんですけどー!」 |
| 009 | 桜庭夏萌 | 「なにー?とりあえず入ってきなよー」 |
| 010 | 桜庭彩乃 | 「あっはい、お邪魔しますー!・・・ってだから俺の家だって!はぁ・・・なにやってるんだろう・・・」 |
| 011 | ト書き | 桜庭家リビング |
| 012 | 桜庭夏萌 | 「あっおかえり」 |
| 013 | 桜庭彩乃 | 「・・・」 |
| 014 | 桜庭夏萌 | 「あれ?どうしたの?」 |
| 015 | 桜庭彩乃 | 「い、いやー・・・最近疲れてるのかなー。幻覚が見えて話しかけてきてる」 |
| 016 | 桜庭夏萌 | 「・・・それが久しぶりに会った妹に言う言葉ですか? 久しぶりに会ったのですからもう少し喜んだりできませんか?」 |
| 017 | 桜庭彩乃 | 「あー・・・あのな、連絡もなしに海外に行ってた妹がいきなり目の前に現れて 『いや、久しぶりだね、元気だった?はっはっはー』みたいなことには言えないし、ならないからな!」 |
| 018 | 桜庭夏萌 | 「そういうものですか?」 |
| 019 | 桜庭彩乃 | 「そういうものだ!・・・というか、しゃべり方どうした?」 |
| 020 | 桜庭夏萌 | 「変ですか?」 |
| 021 | 桜庭彩乃 | 「変だな」 |
| 022 | 桜庭夏萌 | 「あー・・・やっぱりですかー・・・。 あっちの学校で日本語の授業がありまして・・・多分、その影響だと思います」 |
| 023 | 桜庭彩乃 | 「へぇー海外行っても日本語勉強しないといけないのか、大変だな。でっどうしてお前がここに居るんだ?」 |
| 024 | 桜庭夏萌 | 「帰ってきたからですよ?」 |
| 025 | 桜庭彩乃 | 「学校は?」 |
| 026 | 桜庭夏萌 | 「あっちは単位制なので、もう卒業しちゃいました。これで日本の大学にも行けるので今から楽しみです」 |
| 027 | 桜庭彩乃 | 「そ、そうか・・・お前頭いいんだな・・・ってまた大学行くのかよ!俺には理解できない」 |
| 028 | 桜庭夏萌 | 「行きますよー!でも変な時期に帰ってきてしまいましたね」 |
| 029 | 桜庭彩乃 | 「あーそうだな、4月まであと5ヶ月もあるし」 |
| 030 | 桜庭夏萌 | 「まぁっとりあえずそう言うわけなので・・・ 『私、桜庭夏萌(さくらばなつめ)は今日からここに住むことになりました!これからよろしくね、お兄ちゃん』 ・・・って気持ちよーく言いたかったのですが・・・ちょっと、聞きたいことがあるのですよ!」 |
| 031 | 桜庭彩乃 | 「聞きたいこと?・・・ってちょっと待った!今、ここに住むとか言わなかったか!?」 |
| 032 | 桜庭夏萌 | 「先に私の質問を答えてくれませんか?」 |
| 033 | 桜庭彩乃 | 「いやいやいや、ここは俺の質問が先だろ!兄権限を行使する!」 |
| 034 | 桜庭夏萌 | 「何を言っているのですか~?もちろん私の質問が先ですよね?お兄ちゃん」 |
| 035 | 桜庭彩乃 | 「・・・な、なんでしょうか?妹君」 |
| 036 | 桜庭夏萌 | 「さっきまでどちらへ行かれていたのですか?と言うより昨晩はどこにお泊りになったのですか?」 |
| 037 | 桜庭彩乃 | 「あー・・・えっとー・・・つ、疲れてたからさ、学校帰りにあるホテルに泊まったんだ」 |
| 038 | 桜庭夏萌 | 「ほんとうですか~?」 |
| 039 | 桜庭彩乃 | 「疑ってるのか?」 |
| 040 | 桜庭夏萌 | 「怪しすぎるので」 |
| 041 | 桜庭彩乃 | 「あ、怪しいからと言って実の兄を疑うのは良くないぞー」 |
| 042 | 桜庭夏萌 | 「・・・。それもそうですね」 |
| 043 | 桜庭彩乃 | 「ふぁー・・・」 |
| 044 | 桜庭夏萌 | 「なんでほっとしてるのですか?」 |
| 045 | 桜庭彩乃 | 「え!?・・・と、と言うかなんでそんなこと聞いてくる?」 |
| 046 | 桜庭夏萌 | 「お兄ちゃんが過ちを犯してないかの確認です」 |
| 047 | 桜庭彩乃 | 「・・・」 |
| 048 | 桜庭夏萌 | 「あれ?なんでそこで黙るのですか?」 |
| 049 | 桜庭彩乃 | 「いやー過ちって例えばどんなことだろうと思って」 |
| 050 | 桜庭夏萌 | 「主に不純異性交遊」 |
| 051 | 桜庭彩乃 | 「なるほど。それはしてないや」 |
| 052 | 桜庭夏萌 | 「それは?」 |
| 053 | 桜庭彩乃 | 「まぁ、まぁーそういうことで」 |
| 054 | 桜庭夏萌 | 「どういうことですか?」 |
| 055 | 桜庭彩乃 | 「ほら、大学生になると色々付き合いってのがあってだな・・・」 |
| 056 | 桜庭夏萌 | 「あって?」 |
| 057 | 桜庭彩乃 | 「と、とりあえず変なことはしてないから安心しろ」 |
| 058 | 桜庭夏萌 | 「安心もなにも変なことをしていたら」 |
| 059 | 桜庭彩乃 | 「していたら?」 |
| 060 | 桜庭夏萌 | 「再教育ですかね~」 |
| 061 | 桜庭彩乃 | 「さ、左様でございますか」 |
| 062 | 桜庭夏萌 | 「左様です」 |
| 063 | 桜庭彩乃 | 「はははは・・・」 |
| 064 | 桜庭夏萌 | 「さて・・・今日は大学あるのですか?」 |
| 065 | 桜庭彩乃 | 「あるけど・・・休もうかと・・・」 |
| 066 | 桜庭夏萌 | 「お兄ちゃん?」 |
| 067 | 桜庭彩乃 | 「ど、どうした?そんな笑顔で」 |
| 068 | 桜庭夏萌 | 「今、なんと言いましたか?」 |
| 069 | 桜庭彩乃 | 「いや、だから休もうかと」 |
| 070 | 桜庭夏萌 | 「ん?」 |
| 071 | 桜庭彩乃 | 「だ、大学に行きます・・・」 |
| 072 | 桜庭夏萌 | 「うんっえらいえらい」 |
| 073 | 桜庭彩乃 | 「あー・・・じゃーとりあえず、まだ時間あるし部屋の掃除でもしようかな~」 |
| 074 | 桜庭夏萌 | 「そうですかー・・・え?掃除?・・・それにお兄ちゃんが掃除って・・・ぷっ」 |
| 075 | 桜庭彩乃 | 「なんで吹き出した!?」 |
| 076 | 桜庭夏萌 | 「だって・・・お兄ちゃんが・・・掃除って・・・掃除って・・・はははは」 |
| 077 | 桜庭彩乃 | 「笑いすぎ」 |
| 078 | 桜庭夏萌 | 「ごめんごめんでも・・・ふふっ・・・ははははは」 |
| 079 | 桜庭彩乃 | 「はぁー・・・」 |
| 080 | 桜庭夏萌 | 「ご、ごめんなさい・・・もう大丈夫です!ふぅ・・・これ以上笑ってしまうと笑死しちゃいますからね」 |
| 081 | 桜庭彩乃 | 「そうかい」 |
| 082 | 桜庭夏萌 | 「でもさすがに笑いすぎましたね、ごめんなさい。 まさかお兄ちゃんから『掃除する』って言葉を聞く日が来るなんて思わなくて」 |
| 083 | 桜庭彩乃 | 「まぁーそうだよな、でもお前のお兄ちゃんは一人暮らしをするために練習してマスターしたのだよ!」 |
| 084 | 桜庭夏萌 | 「玄関にあった山積みダンボールを片づけていなかったのにですか?」 |
| 085 | 桜庭彩乃 | 「あ、あれは今日片づけようと思ったんだ」 |
| 086 | 桜庭夏萌 | 「ふふふっそうなんですか」 |
| 087 | 桜庭彩乃 | 「そうなんですよ」 |
| 088 | 桜庭夏萌 | 「ふぅー・・・とりあえず、朝ごはんにしますか?」 |
| 089 | 桜庭彩乃 | 「あぁーそうだな」 |
| 090 | 桜庭夏萌 | 「って言っても味噌汁とご飯くらいしか今家にないのですけどね」 |
| 091 | 桜庭彩乃 | 「それで十分だよ。・・・夏萌(なつめ)?」 |
| 092 | 桜庭夏萌 | 「なんですか?」 |
| 093 | 桜庭彩乃 | 「おかえり」 |
| 094 | 桜庭夏萌 | 「・・・。ただいま、お兄ちゃん」 |
| 095 | 桜庭彩乃 | 「・・・あっここに住む件、どうせ母さんにまだ言ってだろ? だから、住めるかどうかは母さんの許可が出てからな」 |
| 096 | 桜庭夏萌 | 「ちぇー」 |
| 097 | ト書き | その日の昼。大学の学食にて |
| 098 | 桜庭彩乃 | 「ってことがあって一人暮らし生活2日目の朝にして2人暮らしになってしまった・・・ なにが『うーん面白いから許可します☆』だよ・・・」 |
| 099 | 蒼葉絢音 | 「あ~えっと、色々とツッコミを入れたいところだが・・・とりあえず学校に居る時と家に居る時と 大分テンション違うんだな・・・。そして・・・どこからが妄想だー!」 |
| 100 | 桜庭彩乃 | 「は?全部本当のことだけど」 |
| 101 | 蒼葉絢音 | 「どー考えたって妹居ないやつの妄想劇だろ!実際そんな妹なんて存在しないから!」 |
| 102 | 桜庭彩乃 | 「いや本当なんだけど・・・」 |
| 103 | 蒼葉絢音 | 「こればっかりは信用できん。というか信じたくない」 |
| 104 | 桜庭彩乃 | 「まぁ信じたくないなら信じなくていいけど」 |
| 105 | 蒼葉絢音 | 「でも彩乃(あやの)が冗談を言うやつじゃないってのも事実。 くぅーーー認めたくないが認めてやろう!信じたくないが信じてやろう!」 |
| 106 | 桜庭彩乃 | 「お、おう。これは感謝しておけばいいのか?」 |
| 107 | 蒼葉絢音 | 「あ~ぁいいなー・・・」 |
| 108 | 桜庭彩乃 | 「優音(ゆのん)ちゃんだってこんな感じだろ?」 |
| 109 | 蒼葉絢音 | 「はぁー?ぜっんぜん違う!同じ『妹』とは思えない!」 |
| 110 | 桜庭彩乃 | 「そうか?」 |
| 111 | 蒼葉絢音 | 「そうだ」 |
| 112 | 桜庭彩乃 | 「まぁーでも、なんだかんだ言っても可愛いんだろ?」 |
| 113 | 蒼葉絢音 | 「可愛い?だれが?」 |
| 114 | 桜庭彩乃 | 「お前の妹」 |
| 115 | 蒼葉絢音 | 「はぁ?何言ってるの?あいつのどこが可愛いんだよ! いつもいつも生意気なことばっか言ってくるし、俺をパシリに使うし」 |
| 116 | 桜庭彩乃 | 「妹なんてそんなもんだろ?」 |
| 117 | 蒼葉絢音 | 「彩乃(あやの)に言われたくないー!あんな非現実的な妹居るくせに!」 |
| 118 | 桜庭彩乃 | 「俺にとっては普通の妹なんだけどな・・・」 |
| 119 | 蒼葉絢音 | 「俺にとっては異常な妹だ」 |
| 120 | 桜庭彩乃 | 「人の妹を異常って言うな」 |
| 121 | 蒼葉絢音 | 「あぁ~妹交換制度とかないのかなーそしたら絶対彩乃(あやの)の妹と俺の妹交換するんだけどなー・・・ そして、リアル妹の苦しみを味わうがいい!はははは」 |
| 122 | 桜庭彩乃 | 「俺の妹もリアルだ!」 |
| 123 | 蒼葉絢音 | 「信じられないねー!」 |
| 124 | 桜庭彩乃 | 「はぁー・・・大体、妹が仮に交換できたとしても、やめておけばよかったとか絶対思うぞ」 |
| 125 | 蒼葉絢音 | 「なんで?」 |
| 126 | 桜庭彩乃 | 「襲われたりされてないか、とか気になるだろ?」 |
| 127 | 蒼葉絢音 | 「気にならない!と言うかそんなこと考えないって」 |
| 128 | 桜庭彩乃 | 「まぁーそんなことは考えないとしても交換なんてしたら心配にはなるだろ?」 |
| 129 | 蒼葉絢音 | 「ならないけど?」 |
| 130 | 桜庭彩乃 | 「そ、そうか・・・」 |
| 131 | 蒼葉絢音 | 「ちょっと冷たいと思うかもしれないが、妹と兄なんてみんなこんなもんだぞ?」 |
| 132 | 桜庭彩乃 | 「そんなものなのか・・・」 |
| 133 | 蒼葉絢音 | 「そんなものさ」 |
| 134 | 桜庭彩乃 | 「・・・ところでそのうどん・・・おいしいのか?」 |
| 135 | 蒼葉絢音 | 「絶品だぞ!今度買ってみれば?」 |
| 136 | 桜庭彩乃 | 「うーん・・・考えておく」 |
| 137 | 蒼葉絢音 | 「あっそれより、さっきの話で気になったことが・・・」 |
| 138 | 桜庭彩乃 | 「妹の他に?」 |
| 139 | 蒼葉絢音 | 「彩乃(あやの)・・・昨日どこ泊まったんだ!? この近くのホテルといえば・・・ま、まさか・・・そのラから始まるホテルに居たわけじゃないだろうな!」 |
| 140 | 桜庭彩乃 | 「あー・・・居たけど?」 |
| 141 | 蒼葉絢音 | 「ぐはっ・・・」 |
| 142 | 桜庭彩乃 | 「どうした?いきなり倒れこんで」 |
| 143 | 蒼葉絢音 | 「な、なんなんだお前は!家には超非現実な妹!夜はラのつくホテルで共に過ごせる女! ・・・夜道背中には気を付けるんだな!!」 |
| 144 | 桜庭彩乃 | 「はぁー・・・つかれた・・・」 |
| 145 | 蒼葉絢音 | 「俺も疲れた!・・・食べ終わったし片づけてくる・・・あっ水持ってこようか?」 |
| 146 | 桜庭彩乃 | 「ありがと」 |
| 147 | 蒼葉絢音 | 「はいはいー・・・・・・あ゙っ」 |
| 148 | 桜庭彩乃 | 「どうした?いきなり戻ってきて」 |
| 149 | 蒼葉絢音 | 「なんで俺の妹の名前知ってるんだ?俺、妹が居るとは言ったことあったが、 名前はきつく口止めされてるから絶対言ってないはずだ」 |
| 150 | 桜庭彩乃 | 「たまにお前って鋭いよな・・・と言うか口止めされてたのか。 だから今まで名前を言わなかったのか、なるほど・・・」 |
| 151 | 蒼葉絢音 | 「そうだよ!『じゅんにぃの妹だってばれたら生きていけないから 絶対誰にも名前言うなよ!もし私の名前言ったらじゅんにぃの 大事にしてる本をすべてお母さんに見せてその後、目の前で燃やし尽くす』 って脅迫されてるんだよー!俺の妹はこんなやつなんだよ!」 |
| 152 | 桜庭彩乃 | 「まぁー確かにお前の妹だって知られたら生きていけないな」 |
| 153 | 蒼葉絢音 | 「知られても生きていけるって!俺の扱い酷すぎるだろ・・・」 |
| 154 | 桜庭彩乃 | 「あとお前って『あやと』だよな?なんで『じゅんにぃ』?」 |
| 155 | 蒼葉絢音 | 「彩乃(あやの)はなぜか俺の妹の名前を知ってるみたいだから 言っても大丈夫だよな・・・うん。俺の妹って優しい音って書いて優音(ゆのん)って書くんだけど、 俺の名前にも音が入ってるだろ?それである時 『絢音(あやと)と同じ漢字があるの嫌だから今日から“音”消して絢(あや)でよくない? あっでも絢(あや)だと女っぽいから~・・・じゅん!今日から『じゅんにぃ』って呼ぶから』 って言われてそれ以来ずっとじゅんにぃだ・・・」 |
| 156 | 桜庭彩乃 | 「えーっと・・・嫌われてるのか?」 |
| 157 | 蒼葉絢音 | 「兄妹なんてこんなもんだ」 |
| 158 | 桜庭彩乃 | 「いやいやいや」 |
| 159 | 蒼葉絢音 | 「それよりもーなんで優音(ゆのん)のこと知ってたか詳しく教えてもらおうかー!」 |
| 160 | 桜庭彩乃 | 「気になるのか?お前妹に興味なかったんじゃないのか?」 |
| 161 | 蒼葉絢音 | 「ないが、彩乃みたいな危ないやつが妹の名前を知っているのは兄として見過ごすわけにはいかないんだよな」 |
| 162 | 桜庭彩乃 | 「まぁーつい最近知ったというか・・・会ったというか・・・まぁ色々あってな」 |
| 163 | 蒼葉絢音 | 「その『色々』を詳しく聞きたいんだよなー」 |
| 164 | 桜庭彩乃 | 「昨日学校帰るときに会った。以上」 |
| 165 | 蒼葉絢音 | 「お前はすれ違っただけで名前と誰の妹か分かる能力でも持っているのかよ!」 |
| 166 | 桜庭彩乃 | 「まぁーな」 |
| 167 | 蒼葉絢音 | 「ちょっ肯定するなー!」 |
| 168 | 桜庭彩乃 | 「まぁーその能力使って知ったってわけさ」 |
| 169 | 蒼葉絢音 | 「・・・」 |
| 170 | 桜庭彩乃 | 「どうした?」 |
| 171 | 蒼葉絢音 | 「昨日なー、優音(ゆのん)のやつ遅く帰ってきたらしいんだよ」 |
| 172 | 桜庭彩乃 | 「う、うん」 |
| 173 | 蒼葉絢音 | 「遅くと言うか朝方に帰ってきたらしいんだよ」 |
| 174 | 桜庭彩乃 | 「そうか」 |
| 175 | 蒼葉絢音 | 「確か・・・友達の家に泊まったと言ってたらしいが、俺が見たときはなにか隠してる感じだったんだよなー」 |
| 176 | 桜庭彩乃 | 「ふーん・・・」 |
| 177 | 蒼葉絢音 | 「お前俺の妹に手出してないよな!!!!」 |
| 178 | 桜庭彩乃 | 「うわっいきなり胸倉をつかむな!服が伸びる伸びる!」 |
| 179 | 蒼葉絢音 | 「出してないよな?」 |
| 180 | 桜庭彩乃 | 「あ、あぁ・・・」 |
| 181 | 蒼葉絢音 | 「な、なぜ目をそらした!?」 |
| 182 | 桜庭彩乃 | 「と、とりあえず手を離してくれ・・・みんな見てる見てる」 |
| 183 | 蒼葉絢音 | 「わ、わるかった・・・あっなんでもないですー」 |
| 184 | 桜庭彩乃 | 「騒いですいません!」 |
| 185 | 蒼葉絢音 | 「と、とりあえず片づけして水もってくる」 |
| 186 | 桜庭彩乃 | 「うん、いってらっしゃい。・・・ん?電話か・・・」 |
| 187 | 桜庭夏萌 | 『もしもしお兄ちゃん?』 |
| 188 | 桜庭彩乃 | 「どうした?」 |
| 189 | 桜庭夏萌 | 「道に迷ってしまいまして・・・今『フィッシュフラワー』って言うスーパーのところに 居るのですが家までの帰り道ってわかりますか?」 |
| 190 | 桜庭彩乃 | 「フィッシュフラワー・・・うーん・・・あっありがとー」 |
| 191 | 蒼葉絢音 | 「電話中?」 |
| 192 | 桜庭彩乃 | 「お前『フィッシュフラワー』って知ってる?」 |
| 193 | 蒼葉絢音 | 「知ってるけど?」 |
| 194 | 桜庭彩乃 | 「よし。・・・もしもし?家までじゃなくて岡駅とかでもいいか?」 |
| 195 | 桜庭夏萌 | 「そうですね・・・。岡駅からなら大丈夫です」 |
| 196 | 桜庭彩乃 | 「了解。と言うわけで、これどうぞ」 |
| 197 | 蒼葉絢音 | 「え?え?」 |
| 198 | 桜庭彩乃 | 「その電話の相手に『フィッシュフラワー』から岡駅までの道、教えてやってくれないか?」 |
| 199 | 蒼葉絢音 | 「べつにいいけど・・・」 |
| 200 | 桜庭夏萌 | 「あれ?お兄ちゃん?電波悪いのかな・・・」 |
| 201 | 蒼葉絢音 | 「あっ電話代わりました。えっと・・・彩乃(あやの)の友達の絢音(あやと)です」 |
| 202 | 桜庭夏萌 | 「え?お兄ちゃんの?あっ初めまして彩乃(あやの)の妹の夏萌(なつめ)です。 いつも兄がお世話になっております」 |
| 203 | 蒼葉絢音 | 「え!?」 |
| 204 | 桜庭夏萌 | 「うわっ・・・ど、どうしましたか?」 |
| 205 | 蒼葉絢音 | 「あっいや・・・なんでもないです、すいません・・・ そ、その・・・『フィッシュフラワー』から岡駅までの道ですよね?」 |
| 206 | 桜庭夏萌 | 「そうです・・・お手数おかけします」 |
| 207 | 蒼葉絢音 | 「い、いや大丈夫です、き、気にしないで。えっとえっと・・・」 |
| 208 | 桜庭彩乃 | 「・・・やっと食べ終わった・・・さすがに安いからと言って超特盛頼んだのは安易だったな・・・」 |
| 209 | 蒼葉絢音 | 「あっ分かった?よかったよかった」 |
| 210 | 桜庭夏萌 | 「ありがとうございます!本当に助かりました」 |
| 211 | 桜庭彩乃 | 「ん?分かったのか?ちょっと携帯かして」 |
| 212 | 蒼葉絢音 | 「ちょっ」 |
| 213 | 桜庭彩乃 | 「夏萌(なつめ)?」 |
| 214 | 桜庭夏萌 | 「あっお兄ちゃん」 |
| 215 | 桜庭彩乃 | 「絢音(あやと)が言葉のセクハラしてこなかったか?」 |
| 216 | 蒼葉絢音 | 「してねーよ!!」 |
| 217 | 桜庭彩乃 | 「ちゃんと絢音(あやと)にお礼言ったかー?」 |
| 218 | 桜庭夏萌 | 「はい」 |
| 219 | 桜庭彩乃 | 「よろしい。まぁー気をつけて帰れよ」 |
| 220 | 桜庭夏萌 | 「お兄ちゃんもね」 |
| 221 | 桜庭彩乃 | 「わかったよ」 |
| 222 | 桜庭夏萌 | 「うむ、よろしい」 |
| 223 | 桜庭彩乃 | 「じゃまたなー」 |
| 224 | 桜庭夏萌 | 「うん、またね」 |
| 225 | 桜庭彩乃 | 「・・・。ありがとな」 |
| 226 | 蒼葉絢音 | 「さ、さっきの人は?」 |
| 227 | 桜庭彩乃 | 「妹」 |
| 228 | 蒼葉絢音 | 「だよねー!うわぁー本当に居た・・・妄想じゃなかったのかよー!」 |
| 229 | 桜庭彩乃 | 「信じてなかったのかよ」 |
| 230 | 蒼葉絢音 | 「9割」 |
| 231 | 桜庭彩乃 | 「ほとんどじゃねーか!」 |
| 232 | 蒼葉絢音 | 「あぁーあ・・・神様って理不尽だよな・・・」 |
| 233 | 桜庭彩乃 | 「そうだなー」 |
| 234 | 蒼葉絢音 | 「彩乃(あやの)が同意するな!」 |
| 235 | 桜庭彩乃 | 「駄目だったか? ・・・さて、一応助けてもらったし、お前が妹のことをすごく心配している天邪鬼シスコンと言うことが さっきの一件でよく分かったから教えてやるかー・・・」 |
| 236 | 蒼葉絢音 | 「はぁ!?シスコン?ぜ、全然心配なんてしてないしー妹とかどうでも」 |
| 237 | 桜庭彩乃 | 「じゃー話すのやめる」 |
| 238 | 蒼葉絢音 | 「うっ・・・べ、別に構わないぞ」 |
| 239 | 桜庭彩乃 | 「そうか」 |
| 240 | 蒼葉絢音 | 「お、おう・・・」 |
| 241 | 桜庭彩乃 | 「さて面倒だが俺も片づけてくるか・・・」 |
| 242 | 蒼葉絢音 | 「ちょ、ちょっと待った」 |
| 243 | 桜庭彩乃 | 「ん?」 |
| 244 | 蒼葉絢音 | 「い、いや・・・なんでもない・・・いってら」 |
| 245 | 桜庭彩乃 | 「おう」 |
| 246 | 蒼葉絢音 | 「・・・やっぱり待った!」 |
| 247 | 桜庭彩乃 | 「なんだよ」 |
| 248 | 蒼葉絢音 | 「やっぱりいい」 |
| 249 | 桜庭彩乃 | 「そうかい」 |
| 250 | 蒼葉絢音 | 「・・・どぅわあああああああ!」 |
| 251 | 桜庭彩乃 | 「とうとう壊れたか・・・」 |
| 252 | 蒼葉絢音 | 「壊れてない!・・・そのーなんだ・・・彩乃(あやの)が どうしてもしゃべりたいのならしゃべってもいいんだぞ?」 |
| 253 | 桜庭彩乃 | 「へ?」 |
| 254 | 蒼葉絢音 | 「お、俺の妹の話」 |
| 255 | 桜庭彩乃 | 「別に話したくないし遠慮する」 |
| 256 | 蒼葉絢音 | 「しゃべってください!お願いします」 |
| 257 | 桜庭彩乃 | 「よろしい」 |
| 258 | 蒼葉絢音 | 「で、でもその・・・気になっただけで心配とかそーいうのじゃないからな」 |
| 259 | 桜庭彩乃 | 「はいはい。 ・・・まぁ話すと言っても、お前の妹、まぁーお前の妹だってことは後から知ったんだが・・・ なんか男たちと揉めててさ、どうもその男たちが無理やり」 |
| 260 | 蒼葉絢音 | 「男に無理やり!?それはどんなやつだ!!!」 |
| 261 | 桜庭彩乃 | 「分かった分かった頼むから胸倉を掴まないでくれ服が伸びる」 |
| 262 | 蒼葉絢音 | 「あっ悪い」 |
| 263 | 桜庭彩乃 | 「えっと・・・それで、ちょっとやばそうな雰囲気だったから助けに入ったわけ」 |
| 264 | 蒼葉絢音 | 「うん」 |
| 265 | 桜庭彩乃 | 「まぁーそれでホテル入ってお前の妹だって知って談笑してたらさ、 優音(ゆのん)ちゃんが安心したのか寝ちゃって俺も引越し作業 からの学校で疲れとかあったし横になったら見事にお互い爆睡して気づいたら朝になってた」 |
| 266 | 蒼葉絢音 | 「うんうん・・・はぁ?」 |
| 267 | 桜庭彩乃 | 「それで昨日はホテルで泊まったってわけさ。あー高かった・・・」 |
| 268 | 蒼葉絢音 | 「・・・。助けてくれたのは兄として感謝してるが・・・なぜそのあとホテルに入った!?」 |
| 269 | 桜庭彩乃 | 「っ!だ、だから服が伸びる!やめろ胸倉を掴むのを」 |
| 270 | 蒼葉絢音 | 「つ、つい・・・」 |
| 271 | 桜庭彩乃 | 「いやー知らない女性を一人暮らしの家に上がらせるわけにはいかないし・・・」 |
| 272 | 蒼葉絢音 | 「ホテルの方が駄目だろ!」 |
| 273 | 桜庭彩乃 | 「まぁーホテルの方が近かったし、それに俺が入ろうと言ったわけじゃないし」 |
| 274 | 蒼葉絢音 | 「えっ!?」 |
| 275 | 桜庭彩乃 | 「あの時、優音(ゆのん)ちゃん薄着でさ、上着貸したんだよ。そしたら寒くなっちゃって。そしたらさ、 『寒いですよね・・・その・・・場所はあれですが・・・とりあえず中に入りませんか?』って感じになって」 |
| 276 | 蒼葉絢音 | 「な、なんだと・・・」 |
| 277 | 桜庭彩乃 | 「俺の名前教えてたし、大丈夫だと思ったんじゃない?」 |
| 278 | 蒼葉絢音 | 「だとしても・・・」 |
| 279 | 桜庭彩乃 | 「まぁー何もしてないし安心しろ」 |
| 280 | 蒼葉絢音 | 「当たり前だ!優音(ゆのん)になにかしてみろ、絶対許さないからな!」 |
| 281 | 桜庭彩乃 | 「あーはいはい」 |
| 282 | 蒼葉絢音 | 「・・・」 |
| 283 | 桜庭彩乃 | 「あっ俺が言ったこと内緒にしておいてくれないか?一応言わないって約束してたし・・・」 |
| 284 | 蒼葉絢音 | 「分かった。・・・あっ携帯貸してくれない?」 |
| 285 | 桜庭彩乃 | 「携帯?」 |
| 286 | 蒼葉絢音 | 「優音(ゆのん)に電話する」 |
| 287 | 桜庭彩乃 | 「自分の持ってるだろ?」 |
| 288 | 蒼葉絢音 | 「あいつ俺がかけると出ないから」 |
| 289 | 桜庭彩乃 | 「ははは・・・どうぞ」 |
| 290 | 蒼葉絢音 | 「ありがと」 |
| 291 | 桜庭彩乃 | 「はぁー・・・さて、食器片づけにいかないとな・・・」 |
| 292 | 蒼葉絢音 | 「あっ優音(ゆのん)か?絢音だ。あぁ、そうだよ。 今日一緒に帰るぞ!・・・なんでもだ。いいか?絶対学校で待ってろよ! 分かった?返事は?うん。あーはいはい、なんか奢ってやるから」 |
| 293 | ト書き | 夜、桜庭家のリビングにて |
| 294 | 桜庭彩乃 | 「基本的に兄妹と言うものはあまり仲が良くないらしい・・・ でもどんなに仲が悪くてもやっぱり妹のことを心配してしまうのが 兄と言うものなんだなーっと今日友人を見ながら思ったのだよ」 |
| 295 | 桜庭夏萌 | 「そうですか。それで今朝の挙動に繋がるのですね」 |
| 296 | 桜庭彩乃 | 「まぁーなにもしてないとはいえ、ちょっとな」 |
| 297 | 桜庭夏萌 | 「さて・・・」 |
| 298 | 桜庭彩乃 | 「ん?・・・えっとーな、夏萌(なつめ)さん?何をしてらっしゃるのでしょうか?」 |
| 299 | 桜庭夏萌 | 「今朝言ったじゃないですかー」 |
| 300 | 桜庭彩乃 | 「ちょ、ちょっとまった!俺は何もしないぞ」 |
| 301 | 桜庭夏萌 | 「そうですね~」 |
| 302 | 桜庭彩乃 | 「だ、だろ?」 |
| 303 | 桜庭夏萌 | 「でもですねー、入った時点で、してるしてないじゃないと思いますよー?」 |
| 304 | 桜庭彩乃 | 「いや・・・それは・・・」 |
| 305 | 桜庭夏萌 | 「今朝言ったこと覚えてますよね?」 |
| 306 | 桜庭彩乃 | 「え?」 |
| 307 | 桜庭夏萌 | 「変なことをしたら」 |
| 308 | 桜庭彩乃 | 「再教育・・・」 |
| 309 | 桜庭夏萌 | 「正解です!桜庭家の恥にならないように、きっちり社会について勉強しましょうね~お兄ちゃん」 |
| 310 | 桜庭彩乃 | 「た、頼む・・・あ、あれは、あれだけはやめてくれーーー!!!!」 |
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